給料頭打ちサラリーマンが年収上げる方法は転職か起業しかない。

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一般的なサラリーマンの年収は、遅かれ早かれどこかで必ず天井にあたります。「給料頭打ち」というやつです。

これは、サラリーマンが「給与」という形でお金を得ている以上は、どうあがいても仕方がありません。仕組み上の問題です。

「会社が儲かった」「好景気になった」……これで大幅に金持ちになるのは「事業利益」を収入にできる事業主つまり経営者だけです。

サラリーマンは従業員ですから、例えれば雇い主の執事・お手伝いさんの立ち位置にあたります(ちょっと言い方悪いですが)。お手伝いがいくらの「お手伝い料=給与」を貰えるかは、会社の儲けや景気に関係なく、雇用主の一存で決まるわけです。

となると、給料頭打ちになったサラリーマンを天井を破って年収を上げるには、必然的に二つの方法しかないことが分かります。

  1. 雇い主を変える(転職)
  2. 自分が雇い主になる(独立起業)

根本的には、このどちらかだけです。

そこで今回は、サラリーマンの給料が上がりにくい仕組みから、上記の年収を上げる2つの方法について言及してみたいと思います。

事業主経験のないサラリーマンは、毎月自動で払われる給料について驚くほど思考停止している人が多いので、まずは給料システムの基本的なことから見ていきます。

目次

限界がある……サラリーマンの給料・年収が上がらない仕組み

基本給(ベース給)が抑えられている

電通やテレビ局員は非常に年収が高い(30歳で年収1000万に届く)ことで知られていますが、実は基本給だけをみると一般的な企業とさほど変わらないという事実をご存知でしょうか?

そうなんです。ベースとなる基本給は「え?」っとなるほど普通なんですよ(とはいえ高いは高いですよ。が、イメージよりはずっと普通です)。

では、何が電通マンやテレビ局員の高給を支えているかというと、「残業代」と「ボーナス(+各種手当)」です。この2つが高い年収の正体です。

マスコミ系は血を吐くほどの激務ですから残業代はイメージできると思いますが、ボーナスや手当の額に関してもその辺の企業とはレベルが違います。残業代とボーナス手当だけで年収に数百万単位の差が出てくると言ってもいいでしょう。

しかし言い換えれば、電通マンやテレビ局員でもベースとなる基本給だけは低いです。ここが、いかにエリートとはいえサラリーマンの身分である以上絶対に越えられない「壁」なんですよね。

雇い主の視点に変えましょう。
なぜ経営者側が、従業員のベース給を抑えつつ残業代とボーナス代だけは奮発しているか?

残業代とボーナスの額は、いざとなればいくらでも調整可能だからです。

例えば大不況になったとき、不祥事を起こして業績が急激に悪化したとき、残業代やボーナスであればいざという時にカット(人件費削減)できます。

しかし、基本給だけはそうはいきません。

下げられない基本給(人件費)は、経営者にとって大きなリスク

基本給というのは、残業代やボーナスと違い、一度あげてしまうと簡単に下げることができません。給料カットの場合は大体どこも「ボーナス」⇒「各種手当」の順にカットして調整します。

これは解雇規制と並んで従業員を守る仕組みであり、経営者からしたら大きなリスクです。

業績が右肩上がりで成長していれば、社員たちの基本給を底上げしてモチベーションをアップさせても耐えられます。しかし一変して業績が悪化したとき、一度あげてしまった人件費(社員たちの基本給)が「カットできない爆弾」として大きくのしかかってくるのです。

経営者なら、どんなに素晴らしい会社でも業績には必ず波が出ることを知っています。上がる時期があれば必ず下がる時期も来ることを自然の摂理として知っています。

だから、経営者にとって社員の基本給は大きなリスクなのです。できれば低く抑えておきたい。基本給は抑える代わりに、(不況の時は調整できる)ボーナスや残業代でそのぶん賄うから……というのが雇い主の本音です。

残業代やボーナスにも限界がある

そして、残業代やボーナスの額には限界があります。

残業代については当たり前ですが、人間には平等に24時間しかないので残業時間にも限りがありますよね。最近はブラック企業の取り締まりも厳しくなってきたので、さらに残業代はあてにできなくなります。

そしてボーナスの額というのも、企業ごとに大体は固定されています。年や季節ごとに微増や微減することはあっても、ガツンと増えることはそうありません。逆に業績悪化でガツンと減ることはありますけどね。今のフジテレビなんかがその典型です。

欧米のように徹底した「成果主義」にでもならない限り、ボーナスの額も大体が競合同士で横並びです。同じ会社にいる限りは毎年だいたい同じ額のボーナスしかもらえません。

さらに現在は「働き方改革」と政府が掲げ、残業規制の方針へ動き出しています。これにより、残業代をアテにすることは今後より一層厳しくなります(詳しくは下記記事)。

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サラリーマンが年収の限界を破る方法は2つしかない

以上のように、サラリーマンの給料というのは、その仕組みと性質上ポンポン上がるようには出来ていないのです。微増微増の繰り返し、そしてやがて天井を迎えるのが普通です。

さらに社会全体の高齢化によって上のポストがギュウギュウに詰まっているためなかなか役職の席が空きづらく、今の若手サラリーマンの年収の天井はますます早く見えてくるのは間違いありません。

というわけで改めて確認しますが、そんなサラリーマンが年収の上限の壁を破るには、

  1. 雇い主を変える(転職)
  2. 自分が雇い主になる(独立起業)

現状この2つの方法しかありません。

もう一つ例外として「副業を始める」もありますが、これは若干趣旨が外れることと語りだすと長くなるので今回は置いておきます(おそらく多くの人は本業の年収を上げたいはずなので)。

とはいえ、副業するにせよ「副業可能」な会社への転職が必要になるので、やはり道は2つに1つです。

下記でそれぞれの方法についてもう少し詳しく語ります。

【年収の限界を破る方法1】独立・起業 〜雇い主側にまわる 〜

まず単純明解な選択肢としては、雇われる側から雇い主になることです。つまり独立起業して、経営者あるいは個人事業主になる道ですね。

サラリーマンとの大きな違いは、収入形態が「給料」から「事業利益」になることです。稼いだら稼いだ分だけ自分の懐に入ってくるので、上手くすれば収入は青天井で伸びていきます。

世の中の金持ちの大多数は中小企業の社長です。大企業のサラリーマン社長(雇われ社長)より、中小企業の創業社長(オーナー)のほうが金持ってることが多いんですよ。社員数人しかいない零細企業でも、社長は年収数億円稼いでいるケースがザラにある世界です。

私もサラリーマンから独立起業して今に至りますが、起業直後の月収は大学生のアルバイト程度だったものの、その後1年間で月収は20倍以上に伸びました

サラリーマンからすれば、1年で収入が20倍になるなんて現象はまず起きません。これは経営者や個人事業主のような「ビジネスオーナー」だけが得られる醍醐味であり、仕事を愛するモチベーションの源にもなります。

ただし、この道は最もハイリスクハイリターンです。

収入が1年で20倍になる可能性もあれば、逆にたった1年で20分の1になり得るのがこっちの世界です。完全なる成果至上主義。勝者総取り。金持ちになるも極貧になるも自分の腕と行動次第です。

独立起業して(今のところ)成功した部類に入るであろう私個人の意見として言わせてもらうと、手放しで誰にも独立起業はおすすめできません。

いくら精神論や理想論で「これからは個人の時代だ!」だの「サラリーマンはもはや安定ではない!」だの言おうと、やはり統計的に見れば、独立起業した人の大半が貧乏暮らしあるいは失敗に終わっている事実が確かな数字として現れています。

自営業の平均年収

国税庁の統計データによると

  • 自営業の平均年収:384万円(うち手取り264万円)

ただしポイントは、自営業は一部の人たちが億単位で稼いでいるので平均年収はトップ0.1%に釣り上げられます。そのため「中央値」を算出すると年収241万円程度まで下がります。

主観の入らない数字だけは嘘つきません。これが現状です。

しかも日本社会は理不尽なまでに不可逆で、正社員からフリーランスや自営業になるのは簡単ですが、その逆は極めて難しくなっています。

なので私は、優秀な1%の人間には迷わず「お前は今すぐ起業しろ」と言いますが、その他99%の人には「起業はやめておけ」と言います。

独立起業は”向き不向きがめちゃくちゃ大きい”ので、下記記事で書いたような特徴の人は絶対に辞めたほうがいいです↓

 

【年収の限界を破る方法2】転職の道 〜雇い主を変える〜

なんだかんだ言って、大多数の人のベストウェイは転職です。雇い主を変える。

転職は今では誰もが一度は通るであろう道でありますし、うまくキャリアアップできれば基本給そのものの規模感が変わってきます。そもそも給料がすぐに頭打ちになるのは、一つの企業にとどまり続けようとするからです。

また、外資系のような「成果主義型」の企業に移るのも一つの手ですね。その場合は起業のような「オール・オア・ナッシング」に近くなりますが、それでも起業よりはまだずっと安定しています。

まずは自分の市場価値を正確に知ろう

転職の本来の目的は、自分の市場価値として適切な対価(給料)を与える会社に移ることです。つまり転職すべき人は、明らかに自分の市場価値より低い給料しか貰っていない搾取されている人”ですね。

ただ、搾取されている人ほど労働市場での「自分の適正価格」を知っていない傾向にあります。

あくまで一例ですが、東京の水準でいうと30代男性(正社員)で年収400万に満たない人は搾取されている可能性を疑った方がいいです(地方だと2割減くらいでしょうか)。こうした人はまず転職エージェントで自分にいくらの値段(市場価値)がつくのかを計ってもらってください。

その会社の中ではなく、労働市場での自分の適正価格を知っておかないと、転職するにも狙う基準を定められません。その結果、高望みしすぎて全滅するか、過小評価すぎてダメ企業に落ち着いて消耗するかで終わります。

傾向としては、大企業の人や40代〜バブル世代の人ほど自分を過大評価しすぎ、中小企業の人ほど自分を過小評価している傾向があります。まずはエージェントで、労働市場での自分の適正価格を聞いてみてください。

使うべき転職エージェント

転職は「基本給」のアップが目的

いざ転職する際に気をつけなければならないのは「見かけの年収に騙されない」こと。

電通やテレビ局のモデルケースが年収1000万以上だからと言って、実はその内訳をみると、残業代やボーナスが多くを占めていたりします。そこへ転職してもベース給はあがりません。

年収500万だと思って転職してみたら、「ボーナスや残業代がMAXの場合で500万」ということであり、実際には400万にも届かない……なんて企業はザラです。

企業側は少しでも優秀な人材を釣るために、あの手この手で少しでも「良く」みせようとしています。そこを見抜けない人が多いから、転職して逆に給料が減る人が後を絶たないんですよね。

だって本来なら「今より悪い条件の会社に転職しようとする人なんていないはず」なんですから。つまりほとんどの転職失敗例は「こんなはずじゃなかった」の結果なんです。

基本給ベースや賞与額については、転職エージェントを通して詳細に把握しておきましょう。

転職時の給与交渉が勝負

転職時は、給与交渉が非常に大事です。マジでここが勝負どころ。

最初に言ったように、基本給というのは一度上げてしまうと簡単に下げることができません。なので逆に言えば、入社時の基本給を高く設定できれば、その後はその額が最低保障として確保できます

サラリーマンが基本給を比較的大きく上げることができるのは、入社時が唯一のチャンスと言っていい。ここである程度交渉して上げてしまえば、その後に下がることはありません。

そして、先に言った転職エージェントを利用するメリットはここにもあります。

通常、相手企業にズカズカと給与交渉するのは悪手です。相手側に「がめつい奴」と思われてしまい、入社後の接し方に悪影響がでるからです。そのため、向こうもそれを分かってますから若干足元見たような給与を提示してくることも多いです。

そんな時に、転職エージェントがあなたと企業の間を仲介して給与交渉を行ってくれます。エージェントも交渉のプロなので、あなたが直接交渉するより格段に上手く話を通してくれます。

入社時のこのイチ交渉がその後のサラリーマン人生のベース給料に大きな影響を与えるので、ここは絶対に妥協してはいけません。

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まとめ

働けど働けど、毎年ベース給は数千円しかアップしない……なんて状況じゃ仕事に対するモチベーション上がりませんよね。まさにサラリーマン時代の私がそれでした。

しかも、下手に中間管理職に昇進すると残業代とかが一律になってむしろ年収下がるじゃん……みたいな普通に考えてありえない事態が起こるのがサラリーマンの「給料」という仕組みなのです。

ちょうど35歳を境にサラリーマンは仕事の幸福度がガクンと下がるというデータがあるので、この壁を打破するには、「転職」でベース給を上げるか、「起業」して収入形態を変えるかのどちらかです。

無慈悲にも、サラリーマンの年収は待ってても一向に上がることはありません。自ら行動を起こし、自分の年収は自分で上げるという意識が必要ですね。

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【おまけ診断テスト】自分の「才能」に気づいていますか?

仕事ができるビジネスマンと出来ないビジネスマンの差は、意外と「自分の才能・資質を知っているかどうか」だけの差だったりします。

仕事ができる人ほど「自分が得意なこと」を仕事にし、仕事ができない人ほど「自分が好きなこと」を仕事にしようとします。

仕事が非常にできる2割の人間は、自分が得意なことを仕事にしている人。

仕事を普通にこなす6割の人間は、自分が得意なことを仕事にしていない人。

仕事ができない2割の人間は、自分が苦手なことを仕事にしている人

「好きなこと」と「得意なこと」は違います。残酷なほど違います。一流と三流を分ける海より深い隔たりがあります。

世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシは、FW(フォワード)というゴール前20m四方のエリア内でのみ世界最高の選手でいられます。彼は誰よりもディフェンスをしません。なぜか? その仕事場以外では平凡な選手だからです。

つまり「仕事ができる人間」とは、「得意な場所で、得意な仕事をしている人」なのです。

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