(トップ画像はAI生成した美女。もう生身と見分けがつかない)
皆さんご存知のとおり、AIチャットツール「ChatGPT」の登場により、AIの進化が突如として階段を100段飛びし、いよいよ一般人である我々の生活にまで足を踏み入れました。
ChatGPTをはじめとする「生成AI(データからアウトプットを自動生成するツール))」は、かつてのインターネット登場に匹敵する大転換になるとも言われています。
さて、そうなると必ず議論になるのが、AIに奪われるであろう仕事の話。
ChatGPTを少しでも触った人なら、いよいよAIが自分たちの足元まで来たことを痛感したでしょう。私なんかは少し恐怖すら感じました。
Twitterやインスタではすでに、人間とぱっと見区別がつかないAIグラビア写真が溢れかえり、AI美女のプロフ写真を使った詐欺アカウントには騙されている人が大量に釣られています。
そこで今回は、生成AIによって今後消える仕事と、一方で需要が増していくであろう狙い目の仕事をまとめていきます。
生成AIによって消えていく仕事・職業
まず、巷で専門家たちがAIに奪われるだろうとして挙げている職業を一覧化してみると以下の通りです。
- コールセンター
- 一般事務員
- 窓口係・受付
- ホテル客室係
- モデル
- 金融トレーダー
- WEBライター
- プログラマー(一部)
- 税理士
- 行政書士
- 公認会計士
- 司法書士
- アナウンサー
- 画家・イラストレイター
- 小説家
- 翻訳者
ザッと見て、個人的には妥当だと思うものもあれば、そうでないものもありますね。
下記では確度が高くAIに置き換わりそうな職業をいくつかピックアップして説明します。
コールセンター(電話オペレーター)
問い合わせに対して答えを返す対話型業務は、真っ先にAIに代替される仕事でしょう。
すでにWEBサイト上のチャットオペレーターはAI化が進んでいるのはご存知のとおり。現代の生成AIはすでに人間の声も自動生成できるので、コールセンターのオペレーターも「知らないうちに」対話型AIに置き換わっている可能性が高いです。
配達などのコールセンターはすでにAI自動音声に置き換わっていますし、消費者との複雑なコミュニケーションが必要な業務についてはコールセンターを人件費と家賃の安い海外途上国に置く企業が増えています。
ただ、おそらくAIに代替されるのは客とのファーストコンタクト(初期対応)のオペレーション部分であり、その後のクレーム対応などはまだまだ人間が担うでしょう。
受付・接客業
この2〜3年で、飲食チェーン店では配膳ロボットの利用が劇的に増え、コンビニやスーパーなど小売店でもセルフレジの導入が増加しています。
現時点でもすでにホールスタッフやレジ係の仕事が相当奪われていますが、今後は生成AIによる受け答え接客まで自動化ができるので、全般的な「店員さん」がAIに置き換わりだします。
例えば、受付業務などは全てAIが担当してくれますし、アパレル店ではお似合いの服を勧めてくる店員がAIになるかもしれません。
高級店など少人数相手に手厚いサービスを行う場所ではまだまだ人間が必要ですが、大衆を相手にする大型チェーン店のお店から順に接客業におけるAIの割合を増やしていくことが予想されます。
一般的な事務・経理
データの集計・整理をはじめとする事務作業の全般は、もはやAIの方が断然早く正確にこなせるレベルになってきています。もちろん書類作成だって生成AIの十八番です。
最近も、プログラミング経験ゼロの事務員さんがChatGPTを使って業務の80%を自動化したら、上司から「これ以上自動化しないで」と言われた、なんて話が話題になっていました。
【悲報】
プログラミング経験ゼロの事務系社員さん。
ChatGPTで仕事の80%を自動化。ビビった上司から「これ以上、自動化しないで」と言われてしまう。
貴方ならどうします?
何をしたかは次 >>>
1/5 pic.twitter.com/CwJSRo99Sk— 森山大朗(たいろー) Work in Tech! (@tairo) May 27, 2023
AIが活躍する時代に事務人員は不要でしょう。
モデル
すでにTwitterやインスタなどSNSは生成AIによるAI美女に侵食されており、今後、様々な広告や雑誌のモデルにAI美女が採用されていくのは間違いない。
モデル料も撮影コストもかけずに、生身の人間とそこまで区別のつかない美女が好きなように作れるのだから、経営視点で見れば、有名芸能人のようなブランド力のあるモデル以外のモデルを使う理由がないでしょう。
早速、出版大手の集英社がAIグラドル「さつきあい」の写真集を発売することが大ニュースになりました。
集英社、“AIグラビア”発売 実在しない“妹系美少女” 編集部が画像生成
どう見ても生身のグラビアモデルにしか見えなくて脳がバグります…。
このレベルを見てしまうと、やはりワンポイント起用の広告モデルなどは全てAIで良くない?ってなりますね。
WEBライター・物書き
WEBライターやブロガーのような物書きの仕事も、少なくない割合がChatGPTをはじめとする生成AIに奪われるでしょう。
情報を整理したり、質問に対する回答を答えるだけのライティングであれば、すでにChatGPTがモノになるレベルの高精度でこなしてくれます。
今や小説や脚本といったクリエイティブを要する作品でさえAIにやらせる実験もされています。
一方でAIに奪われないライターというのは、例えばコラムニストのように「答えのないテーマ」に対して「自分の言葉」で語れるようなライターでしょう。
それっぽい情報を整理して並べるだけのライターはもう不要。生成AIで十分になります。
一部のプログラマー
「もうChatGPTなしでプログラミングするのは考えられない」
なんて声がSNSを通じて多くのIT従事者から聞こえています。それくらい、簡単なプログラミングであればChatGPTが一瞬で生成してくれるようになりました。
そこまでスキルのない下層プログラマーの需要は生成AIに根こそぎ奪われるでしょう。
とはいえChatGPTはあくまで補完的に立ち位置であり、ChatGPTを使いこなす効率的かつ高度なプログラマーの需要はむしろ高まっていくでしょう。
後述しますが、ChatGPTなど生成AIを「使いこなす側の人材」は今後爆発的に伸びていきます。
翻訳家・通訳者
翻訳分野はもうすでに加速度的に自動化・AI化が進んでいます。
「表現」や「ニュアンス」の正確性を問われないシンプルな翻訳・通訳はほぼAIが担う時代になります。
ただし、例えば海外小説・ドラマの翻訳など、文学的な「表現」のスキルが問われる翻訳はまだまだ人間の力が必要。
「I Love You」を「月が綺麗ですね」と訳すことはAIにはできません。文学的な翻訳は、翻訳自体が「作家業」であるのでまだまだ人間的作家の分野です。
1. 金融トレーダー・データアナリスト
株の取引の世界でもすでにAIが台頭しています。
現在世界の投資銀行では証券アナリストの椅子がどんどんと自動取引プログラムに奪われており、ゴールドマンサックス社では2000年当時に200人いた証券トレーダーが、2017年時点ではわずか2人になったとCFO(最高財務責任者)のマーティ・チャベス氏が語っています。
また同じくデータアナリストの意味で、近年はスポーツにおいてもAIによるデータ分析が急速に進んでいます。
スポーツ監督においては、戦術の立案はAIが担う可能性が高く、監督の仕事はAIの提案を「決断」することのほか、選手のモチベーションマネジメントなど人間臭いコミュニケーション・育成の部分に比重が偏ってくると思われます。
これらのように膨大な情報を取り込んで解析し、その中から最適解を抽出するという仕事は確実にAIに移っていきます。
爆発的に稼げるようになる仕事は「AIの運用」
AIが急速に台頭してくる中で多くの仕事がAIに置き換わりますが、一方で今後の時代に爆発的に需要が伸びるのが「AIを作る・運用する側の仕事」です。
要するに、今後もまだまだIT業界が革命の主戦場になるということ。
このAI革命の中心にいるマイクロソフト社の株価の伸び方を見れば、どれだけの金が集まってきてるかが分かります。
年収を上げるのに一番重要なのは、個々のスキルを上げることよりも、大金が集まっている場所に身を置くことです。つまり祭りの中心地に立っていること。
そう考えると、やはり今後の時代も重宝されるのはIT人材に他なりません。
IT人材はIT業界だけで必要とされるわけでなく、全ての業種でITが扱える人材が必要になります。しかもIT人材のマーケットは日本国内だけでなく「世界」です。
転職するなら狙い目はどこか?と聞かれたら、やはりIT業界がその筆頭なのは間違いありません。
IT業界に強い転職エージェントが多数あるので、転職を狙う際には必ず利用したいところです。
ITに強い転職エージェント
IT転職は下記記事も参考にどうぞ
【最後に】島田紳助の「自分を長く売る」ための戦略論が響く
最後に少し話がズレますが、
かつてお笑いの世界で頂点に上り詰めた島田紳助さんは、売れるための戦略として「xとyの方程式で考えろ」という持論を語っています。
- x = 自分にできること
- y = 時代の流れや変化
売れない芸人や一発屋はxしか考えていない。でも長期的に売れるには、y(時代の流れ)を知ることが不可欠なんだと紳助さんは語ります。
なので紳助さんは下積み時代、各年代ごとに売れていた漫才を徹底的に研究して、お笑いが時代の中でどう変化しているのかを見極めることで「売れる公式」を導きだしたそう。
この「xとyで考える」というのはビジネスにおいてもまさにその通りで、自分のスキルだけでなく、時代がどう動いているのかを見極めなければすぐに行き止まりです。
需要が減っていく業界にいればいるほどリストラや減給のリスクが増大するのに対し、需要が伸びる成長業界では給料も待遇も右肩上がりで成長します。
あなたは今、どちら側にいますか?
動くなら、今しかありません。
【おまけ診断テスト】自分の「才能」に気づいていますか?
仕事ができるビジネスマンと出来ないビジネスマンの差は、意外と「自分の才能・資質を知っているかどうか」だけの差だったりします。
仕事ができる人ほど「自分が得意なこと」を仕事にし、仕事ができない人ほど「自分が好きなこと」を仕事にしようとします。
仕事が非常にできる2割の人間は、自分が得意なことを仕事にしている人。
仕事を普通にこなす6割の人間は、自分が得意なことを仕事にしていない人。
仕事ができない2割の人間は、自分が苦手なことを仕事にしている人。
「好きなこと」と「得意なこと」は違います。残酷なほど違います。一流と三流を分ける海より深い隔たりがあります。
世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシは、FW(フォワード)というゴール前20m四方のエリア内でのみ世界最高の選手でいられます。彼は誰よりもディフェンスをしません。なぜか? その仕事場以外では平凡な選手だからです。
つまり「仕事ができる人間」とは、「得意な場所で、得意な仕事をしている人」なのです。
あなたは、自分の才能がどこに向いているのか把握していますか? 本当はドリブルやシュートが得意なのに、なぜかディフェンスポジションで仕事をしているせいで「仕事ができない人間」になっていませんか?
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