Amazonでモノを売るとき、出品して売れるのを待つだけでは全然ダメです。出品した後にも、Amazon内の価格相場は常に動いています。ライバル出品者たちの値動きに対して、常にこちらも価格を最適な額に設定していかなくてはいけません。
商品1つや2つ売るだけなら、時折価格をチェックして都度、主導で価格変更すればいいですが、せどりのように数十、数百、数千の在庫を扱う商売であれば、価格を自動で変更・設定してくれる自動価格改定ツールが必要不可欠になります。
価格改定ツールを導入すれば、数時間おきにライバル出品者の価格に合わせてツールが自動で全商品を価格変更してくれるので、私たちは何もしなくても大丈夫。ツールが常に良い価格帯に出品をキープしてくれます。
この記事では、せどり業界では定番の価格改定ツールと、それを使ったAmazon価格の自動価格改定の設定などを紹介したいと思います。
【必須】自動価格改定ツール「プライスター」を使おう
公式HPプライスター公式サイト
Amazonせどりで使う価格改定ツールは、「プライスター」一択です。多分、数あるせどりツールの中で最も利用者が多いツールですね。これより優れた価格改定ツールを他に知りません。
この記事では、プライスターを使ったAmazon価格改定の方法を解説していきます。
せどりで稼いでいくならプライスターは絶対に必要なので、会員登録しておきましょう。30日間の無料お試し利用ができるので、まずお試しから無料で使ってみてください。
ちなみに、プライスターは価格改定機能だけでなく、せどりに関するあらゆるサービスが使い放題になります。
- 「自動価格改定機能」
- 「バーコード検索機能[アプリ]」
- 「カンタン出品機能」
- 「カンタン在庫管理」
- 「カンタン売上管理」
- 「PRICE CHECKとの連動機能」
- 「棚卸し機能など、確定申告向け税務サポート」
- 「仕入れを安くする問屋サービス」
- 「海外輸出・輸入をサポートするサービス」
※そのほか、今もどんどん新機能や新サービスが増えています。
プライスターを使ったAmazon価格の改定・設定のやり方
プライスターの価格改定や設定は、本当に簡単です。
下記のように在庫管理がされているので、手動で価格を設定したい場合は価格欄に数字を打てばよし。自動価格改定の設定をしたい場合は、横の色別の設定欄をクリックして変更するだけです。
それぞれのポイントについて、もう少し具体的に説明しましょう。
30分に1回の頻度で価格改定してくれる
まず気になる自動価格改定のペース(間隔)ですが、プライスターはなんと1時間に約2000商品を自動改定することが可能です。
つまり、在庫が500程度なら約15分に1回の頻度で最適価格に改定、1000在庫なら約30分に1回の超ハイペースで価格改定してくれるのです。
コレ、はっきり言って尋常な早さではありません。
私がプライスター以前に使っていた、ライバルツールの「価格雷神(現在サービス終了)」は、約8時間に1回の改定ペースでした(これでも当時は早い方)。プライスターの価格改定スピードのスゴさが分かると思います。
自動価格改定の設定
自動価格改定ですが、「どのような基準で価格設定するか?」という基準が7つ用意されています。
価格改定の基準
- FBA状態合わせ(FBAはFBAの同コンディションに合わせる)
- 状態合わせ(FBA/自己配送関係なしに合わせる)
- FBA最安値
- 最安値
- カート価格(新品カート価格。中古は選択できない)
- カスタムモード(自分好みに設定できる)
- (改定)しない
この設定はクリック一つで適用・変更ができるので簡単です。設定した基準に合わせて、プライスターが自動価格変更してくれるようになります。
ちなみに、新品に限ってですが「カート価格」に合わせるという他ツールにはない基準が好評ですね。カート価格に乗ると商品ページで優先的に表示されるので売れるスピードが段違いになります。
価格変更の基準は、個別商品ごとに設定可能
プライスターの素晴らしい点は、商品1つ1つに価格改定の設定ができることです。
従来の価格改定ツールは、設定した価格改定基準が全商品に適用されるのが普通ですが、プライスターは商品ごとに基準を変更することができます。
商品ごとに基準を変更できると、例えば以下のようなケースで役立ちます↓
「これは売れ筋商品だから【FBA状態合わせ】で高めに設定しておいて、この商品はもう3ヶ月売れてないから(FBA最安値)に基準を下げてさっさと売ろう」
こんな感じで、個別の商品状況に合わせて価格設定ができるので柔軟性がハンパないです。
ちなみに私は、1ヶ月売れ残るごとに価格改定基準を一段ずつ落としていきます。そうすることで、どんな商品でもほぼ3ヶ月以内に売り切ることができています。
2分で分かるプライスター参考動画
文字で説明するよりみた方が早いかもしれないので、プライスター公式のプロモーション動画を貼っておきます。これを見ればいかに簡単に価格改定できるか分かるはずです。
プライスターでAmazon価格改定する際の注意点
【注意1】 プライスターはAmazon新品価格より高く価格設定してしまうことがある
これは私もプライスターを使い始めてから気づいたのですが、プライスターは時々、あり得ないほど高い価格に価格改定してしまうことがあります。
なんでかなぁ? と原因を探ってみたら、どうやらプライスターの価格改定は新品相場を見ていないことが判明しました。そのせいで、新品より高い価格に改定されてしまうケースが時々出てきます。
高すぎる価格に改定される具体例
例えば、以下のような中古商品Aの相場があったとします。
中古 | 新品 |
5600円 -可 | 6500円 -Amazonプライム(!) |
6000円 -良い | 6800+350円 |
7000円 -良い | 7000+350円 |
9800円 -良い FBA | – |
11000円 -非常に良い FBA | – |
仮にこのような価格相場で、「非常に良い/FBA」の中古商品を売るなら価格はいくらにするか?
中古だけを見れば7000円〜10000円ちょっとで売りたいところですが、新品相場を見るとAmazonプライムの新品が6500円で存在するので、中古なら当然6500円以下にしないと売れるわけがありません。
なのでこの場合、「非常に良い/FBA」の中古品なら5500円〜6000円くらいがベストです。
しかしプライスターは新品相場を見ておらず、中古相場の中だけで適正価格を決めてしまうので、「非常に良い/FBA」の中古品を11000円付近に価格改定してしまうのです。
もう一つ例を。
以下のような商品の相場があったとします。
中古 | 新品 |
2000円 -可 | 6500円 -Amazonプライム |
2200円 -可 | – |
3000円 -良い | – |
5800円 -良い | – |
7000円 -良い FBA | – |
このような相場でも、プライスターは「良い/FBA」の価格を7000円に設定する可能性が高いです。当然、Amazonプライムの新品が6500円にいるので売れるわけがありません。
高すぎる価格の商品は、Amazonから出品停止させられる!?
プライスターが誤った高すぎる価格改定をすると厄介なのが、Amazonから強制的な出品停止を食らうケースがあることです。
私も幾度とありますが、Amazonからこんなメールが送られてきます。
出品者様
出品者様がAmazon.co.jpにご出品中の商品において、Amazonが定めた初期値または出品者様が設定した価格の上限・下限値を超過した場合などにより、出品価格の設定が誤っている可能性が判明しましたのでお知らせ致します。
価格設定の誤りにより購入者に悪い印象を与える恐れがないよう、対象商品の出品を一時的に停止させて頂きました。
要するに、「あなたが出品している○○って商品の価格が、相場からかけ離れてるよ。このままだと購入者に悪い印象与えるので、Amazon側で出品停止にしておいたから。価格修正したら出品再開してあげるからよろしくどうぞ」という内容です。
出品停止を受けても、Amazon管理画面(セラーセントラル)で手動で価格を直せば再出品されます。ただ、それだけだと数分後にはプライスターがまた誤った価格に設定しなおしてしまうので意味がありません。
これを防ぐには、以下の対策を取る必要があります。
プライスターの誤設定を防ぐ対策は「高値ストッパー」
価格改定のエラーによって出品停止を起こさない対策は、出品時に「高値ストッパー」を設定しておくことです。
プライスターの価格改定機能は、出品時に「赤字ストッパー」と「高値ストッパー」を任意で設定できるようになっています。
- 〇〇円以上は高くならないように(高値ストッパー)
- 〇〇円以下には安くならないように(赤字ストッパー)
と、価格改定に上限下限を設定できます。
上記のような「ありえない高値」になるのを避けるためには、商品一つ一つに高値ストッパーを設定するしかありません。これが唯一の予防策でしょう。
あるいは、何回修正してもあり得ない高値に改定されてしまう商品については、個別で「価格改定しない」か「最安値」に設定しておけば大丈夫です。
【注意2】価格改定ツールを狙った「刈り取り」に注意
刈り取りとは?
刈り取りというのは、Amazon内の最安値出品を購入して、相場を釣り上げてから高値で売り直すという手法です。
例えば、以下のような相場があったとして、
5600円 -可 |
6000円 -良い |
7800円 -良い |
9800円 -良い FBA |
11000円 -非常に良い FBA |
最安値2つ「5600円/可」と「6000円/良い」を自分で購入して出品ラインナップから消します。
そして全体の価格相場を釣り上げた後に、購入した商品を高値で売り直します。
7800円 -良い |
→この辺に出品する 9600円 -良い FBA |
9800円 -良い FBA |
11000円 -非常に良い FBA |
これが刈り取りという手法です。
自動価格改定ツールを狙った刈り取りとは?
この刈り取りを、自動価格改定ツールの機能を逆手にとって悪用する手法があります。
手口を簡単に説明すると、 わざとあり得ない安値に商品を価格設定し、自動価格改定で「釣られた」商品を刈り取る。 というものです。
例えば、以下のようなAmazon商品があったとします。
9500円 -良い |
9600円 -良い |
9800円 -良い FBA |
11000円 -非常に良い FBA |
この時に、わざと安すぎる価格で出品します。
5000円 -良い (←相場を無視した価格で出品) |
9500円 -良い |
9600円 -良い |
9800円 -良い FBA |
11000円 -非常に良い FBA |
この5000円の「良い/自己配送」が出てくると、同条件の上2つの出品が価格改定ツールを使っていると同じ価格帯に改定されてしまいます。
5000円 -良い |
5000円 -良い(←上に釣られて改定) |
5000円 -良い(←上に釣られて改定) |
9800円 -良い FBA |
11000円 -非常に良い FBA |
5000円で最安値に出品した犯人は、上の商品が自分に釣られて自動価格改定されたところで、刈り取り(購入)します。購入後は自分の5000円出品も取り消して、9800円の価格帯で売るという流れですね。
自己配送の出品は、購入者から注文が入っても店側がキャンセルできます。なので、他出品者を釣るために自分があり得ない安値で出品しても、いざ注文が入ってもキャンセルすれば良いわけです。
逆に、FBA利用者は注文を店側がキャンセルできません。もし犯人の安値に釣られて、激安価格にされて購入されたとしても時すでに遅しです。
悪質な刈り取りを防ぐには、赤字ストッパーを設定すること
前述しましたが、プライスターには「高値ストッパー」と「赤字ストッパー」という機能があります。
- 〇〇円以上は高くならないように(高値ストッパー)
- 〇〇円以下には安くならないように(赤字ストッパー)
自動価格改定を逆手にとった刈り取りを防ぐには、商品に「赤字ストッパー(安値の上限設定)」をしておくことです。
例えば上記の刈り取り例であれば、赤字ストッパーを9000円に設定しておけば、いかなる場合でも9000円以下に価格改定されることはありません。
私なんかは、仕入れ値から赤字になるライン(損益分岐点になる価格)に赤字ストッパーを設定するようにしています。
まとめ
以上、Amazon価格を自動で改定する方法として、プライスターを使った自動価格改定を紹介しました。
せどりを始めた最初期の頃、まだ在庫数が100個くらいの時は、私も自分で週に1回、一個一個ぽちぽちと価格改定していましたが、すぐに面倒すぎて限界がきました。
プライスターを導入すれば、1000在庫でも10000在庫でも数分〜数時間おきに自動で価格改定してくれます。これだけでせどり業務の労働量は半分以下になるでしょう。
せどりで稼いでいく上ではプライスターは必須ツールになるので、ぜひ使い倒してみてください。