せどりに限らず、インターネットビジネスと名のつく商売には常に「詐欺」という言葉が付きまといます。
もちろん、せどり自体は健全なビジネスです。にも関わらず、詐欺というイメージが一人歩きする要因は、そのほとんどが情報商材や教材と名のつくものにあります。
ネットビジネスと詐欺商材はもはや切っても切り離せない問題で、情報弱者をカモにする業者を根絶することは難しく、消費者側が詐欺商材を詐欺だと見抜ける目を持つ以外に打開策はありません。
特にカモにされやすいせどり初心者の人に向けて、あえて言います。
世の中の情報商材の8割は詐欺だと思っていい。
詐欺くさいせどり教材・商材の特徴とは?
まず、”何をもって詐欺商材か?”という部分を明確にしておく必要があります。
というのも、世の中には悪徳販売者もいれば、同様にモンスターユーザーも一定数いるからです。
「先週ブックオフでレア物の古書(アマゾンランキング100万位)を仕入れたけど全然売れないじゃないか!詐欺だ!」
と本気でいちゃもんをつける頭のおかしい人が現実にいるんですね。なので「自分が(勝手に)想像・期待していた成果が出ない」を詐欺と定義するのは、あまりに販売者側が不憫です。
では、詐欺商材の定義は何かと言うと、
端的に言えば、商材が謳っている成果が限りなく再現不可能であること。
もう少し具体的に言うと、商材が謳う成果とノウハウの間に明確なロジックがないことです。
詐欺商材の特徴1:あり得ない成果を強調する
- 週二回・2時間の仕入れで月450万!
- モニター10人がたった2ヶ月で月100万円達成!
- 再現性100%!
もうお馴染ですよね……こういったキャッチコピー。あり得ないあり得ない。
詐欺商材は、とにかく「短時間」で「簡単」に「誰でも」稼げることを強調します。なぜかというと、これくらい過剰に煽った方が最下層の人たちが釣れやすいからです。
上記のような宣伝を見れば、通常の思考力がある大多数の人は一目で詐欺くさいと感じるでしょう。しかし、詐欺業者はハナからそうした常識人はターゲットにしていません。
彼らが釣ろうとしているのは、情報格差の最下層にいる人と、経済格差の最下層にいる人です。前者で言えば無知な中高年、後者で言えばフリーターや無職などの貧困層です。
人間、本当に追い詰められると正常な思考ができなくなるもの。餓死しそうな弱者の前にりんごの模型を転がせば、反射的に飛びついてしまうんですよね。それほど、追い詰められた弱者というのは操りやすいんです。
詐欺商材の特徴2:とにかくマインド(精神論)を語りたがる
- 稼げる思考を身につけることが大事!
- マインドセットが何より大事!
- マインドセット!マインドセット!マインドセット!
お馴染ですよね、マインドセット(笑)。悪徳な情報商材屋のおかげで、すっかり詐欺の代名詞となった言葉ですね、マインドセット。
なぜ彼らは精神論やマインドセットばかり語りたがるのか?
答えはシンプルで、それ以外に語れないからです。
具体的な手法は語れません。だって本当は稼いだことがないから。精神論であれば、本屋に腐るほど並んでいる自己啓発本を何冊か買ってパクれば何とでも語れますからね。お手軽なモンです。
以前に2ちゃんねるまとめで現役のセミナー屋が「セミナーで稼いでいるけど質問ある?」というスレッドを立ててましたが、やはり自己啓発本をテキトーに何冊か読んで、その中の言葉をそれっぽく言ってるだけと暴露していました。それでも、思考停止している弱者が何人かは必ず釣れるんだとか。宗教に近いビジネスですね。
本当に追い詰められている人……言い方悪いですが最低辺にいる人たちというのは、実は「稼げる具体的な手法」を求めているわけではないんですよね。彼らが潜在的に求めているのは救いであり、希望なんです。
- 自分でも稼げるかもしれないという希望
- 自分はまだ這い上がれるかもしれないという希望
- 自分と似たような境遇だった人が逆転成功しているという救い
彼らには精神論の方が効くんです。
情報商材屋は誰もがみんな「私も数年前はダメ人間で貯金もなくて非正規で女にもモテなかったけど、そんな私でもこうなれました(成功できました)」というストーリーを用意するのは、カモたちに「自分もこの人みたいに這い上がれるかも……」と救いを見せるため。これがめちゃくちゃ効くんです。
つまり、詐欺狙いの情報商材屋というのは、
- そもそも精神論以外の具体的ノウハウを喋れない
- 弱者を洗脳するのは精神論の方が効く
という理由から、必然的にマインド論にシフトしていくわけですね。そこに売上が上がる明確なロジックは一切ありません。
- 「誰でも月100万円稼げるようになります!」
↓↓←明確なロジックは一切なし - 「成功者の思考法を身につければできます!」
抽象的なマインド論の何がタチ悪いかって、文句言われたときにどうとでも逃げられるんですよね。
消費者「全然具体的な稼ぎかたが書いてないし、これじゃ稼げないじゃないか!」
商材屋「それはあなたの読み込みが足りないからです。目先のやり方ではなく、もっと本質を見てください」
出ました。詐欺商材がよく使うワード第二位「本質を見ろ」。大事なのは本質。本質。本質。
いや、確かに物事の本質を見るのは大事ですが、彼らが用いる「本質」は全て逃げです。どんな具体的なクレームがきても「本質を見てください」で逃げれますからね。
それで「じゃあ本質って何ですか教えて下さい?」と聞くと「それは商材を繰り返し読み込めばわかるはずです」と来る。そりゃないよお兄さん。そりゃ詐欺だぜ。
購入すべきせどり商材の見分け方は?
ほとんどのせどり商材は詐欺チックですが(詐欺レベルにもピンからキリまであるので「チック」)、全ての商材がクソなわけでは勿論ありません。
私も長くネットビジネスをしてきて、多くの情報商材や教材を見てきました。といっても詐欺られた知人から色々見せてもらったわけですが、やはり8割がたの商材は値段ほどの価値はありませんでした。
しかし中には希少ですが、値段相応かそれ以上の価値を感じられる商材があるのも事実です。というか言ってしまうと、私が最初に利益10万円を達成できたのも有料な情報商材のおかげだったのは事実です。
なので全ての情報商材が詐欺であり「商材は絶対買うな!」というわけではありません。
大事なのは中身。
本当に有料な情報商材は、初心者の背中を押してビジネスをロケットスタートさせます。
色々な商材と出会うなかで、私は自分なりの良商材とクソ商材の見分け方を見つけました。その見分け方の素晴らしい点は、商材の中身を見なくても分かるという部分です。
普通に考えると、商材が詐欺か否かは実際に購入して中身を見てみないと分かりません。だから詐欺が成立するわけで。
しかし、もし購入する前段階で優劣が判断できたら? これほどのメリットはないですよね。
なんてもったいぶってますが、私なりの情報商材の見分け方はとても単純。見るのは商材そのものではなく、商材を売っている販売者。
情報販売(商材やセミナー)が本業かどうか?
これだけです。つまり、
その販売者はその商材の売上で飯を食ってるのか?
もしくはツールやサービスの提供、コミュニティの運営が本業で、その付加価値やブランド認知として商材や教材も販売しているのか?
という違いです。
当然ですが、情報商材が本業の場合は詐欺の可能性が高まります。なぜなら、その販売者はその商材の売上で飯を食っているわけで、商材が売れさえすればその時点で目標達成からです。代金を振り込んでもらった時点で「勝ち」な商売です。
逆に、後者の「本サービスの付加価値やブランド認知のために販売している」方が良い商材である可能性が極めて高いです。なぜかと言うと、商材が詐欺だと言われれば本サービスの評判まで落としてしまうからです。下手な低品質商材を出せるわけがありません。
「本サービス」として代表的なものだと、
- せどりツールの提供
- せどらーのコミュニティ運営
これらが王道ですね。
このパターンは情報商材の販売を本サービスへの「集客道具」に使う為、商材自体に魅力がないと集客が成り立ちません。そのため、必然的に詐欺商材は出せないのです。
例えば、私が愛用している総合せどりツール「プライスター」を運営しているカプセルZ社は、プライスターやプライスチェックといった超人気ツールを提供する一方で、せどりのノウハウ本も出しています。
公式HPプライスター公式サイト
こちらはAmazon輸出向けの教材ですが、発売当初はAmazonベストセラーランキング(コンピュータ・IT部門)で1位を獲得した実績があります。
もしこの教材が詐欺だと騒がれれば、本業であるプライスターやプライスチェックの評判まで地に堕とす結果になります。だから詐欺教材など販売できるわけがないのです。
そして何より、この場合の情報販売は「儲けること」ではなく、あくまで自社の宣伝であったり、本サービス契約の抱き合わせ販売などの付加価値を目的としたものです。付加価値の価値がなかったら全く意味がありませんよね。
このような理由から、「情報販売を本業(儲け目的)とする販売者」と「情報販売はあくまで本業の付加価値とする販売者」では、その質が全く違うのです。
私が唯一、購入して良かったと思えるせどり商材
先にも言った通り、私にとってせどりを「小遣い稼ぎ」から「ビジネス」へ押し上げてくれたのは情報商材だったのは間違いありません。
私がこれまでに唯一、購入して正解だったと思えるその商材も、後者の”付加価値として販売された”せどり商材でした。
私はCDせどりとDVDせどりが中心なのですが、本せどりを諦めてようやく稼げ出したのがCDせどり。その当時からCDせどりの情報商材でダントツ人気だったのが「中古CDせどりシークレットマニュアル」という商材です。
せどりの情報商材というのは「本」「家電」「ゲーム」が圧倒的に多いなか、CDせどり特化の情報商材ということで”一人勝ち”した大ヒット商材です。そのへんのマーケティングも上手ですね。
下画像は公式サイト(販売ページ)のトップページ↓
「未経験の主婦が月7回の仕入れで売上24万」
非常に現実的な数字です。
売上24万で利益率34%だと利益8万円くらいでしょうか。これが「初心者がまず目指すべき現実的な数字」ですよ。
初心者はまず堅実に月10万稼ぐスキルを身につけること。その大切さをしっかり教えてくれた良い商材だったと思います。
詐欺商材みたいに無駄に「月500万達成!」とか「月商2500万!」とかあり得ない数字で煽ろうとせず、「売上24万!」という超現実的な数字を出してくるあたりに信頼を覚えましたね。
この点でも、やはりマーケティングが上手い販売者だと思います。商売上手。
ちなみにこの販売会社さんは、「MSJ」というせどらーコミュニティの運営を本業としています。シークレットマニュアルはそこへの集客道具に使われています。
facebookグループまで本格的に作っていて、全国でイベントも積極的に行なっているようですね。
私は商材のノウハウだけが目当てだったのでコミュニティには入りませんでしたが、せどりは孤独な作業になりがちなのでこうした場で仲間や出会いを広げるのは良いかも知れません。
女性せどらーも比較的多そうなので、華やかさもあって若干羨ましいですね……笑。
商材のノウハウや雰囲気を感じてみて、肌に合いそうだったら思い切ってこういったコミュニティに飛び込んでみて人生変えてみるのもアリですよ。人生なんて行動一つでどうとでも変わりますから。
まとめ
繰り返しますが、ほとんどのせどり商材は値段ほどの価値はありません。ピンキリありますが酷いと詐欺そのものです。
でも、とくに初心者は、商材というか教科書的な何かが欲しい気持ちはわかります。右も左もわからない、何が分からないのかすら分からないという状態からせどりを始めるわけですからね。私ももれなくその状況だったので超分かります。
ただし、情報販売を本業とする人が売る商材は避けた方が良いでしょう。100%とは言いませんが、往々にしてそういう人は商材の儲けが第一なので、高く売るためなら何でもします。詐欺でもします。その結果が今の情報商材業界であり、ネットビジネス=詐欺のイメージです。
健全なサービスやコミュニティを提供している、信頼感のある企業が付加価値として販売している教材や商材を選びましょう。
といっても私も「CDせどりシークレットマニュアル」しか自費購入した経験がないので偉そうには言えませんが、シークレットマニュアルだけは少なくともヒット商材でした。この1冊だけは保障できます。
良い商材は、それだけインプット量が豊富です。
膨大なインプットを自分の血肉に変えることができれば、売上は飛躍的に伸びていくでしょう。