投資用物件を探すとき、誰もが使うのがアットーホーム・ホームズ・スーモといったネットのポータルサイトです。
ただ、それなりに不動産投資歴のある人は、
「アットホームやスーモみたいなポータルサイトに本当に美味しい物件は出てこない。
ポータルサイトに載ってるのは、最も川下まで降りてきた売れない物件だ」
という内容のことを言う人が少なくありません。
本当にアットホームやスーモに良い物件はないのか?
もしないのであれば、初心者はどうすれば美味しい川上の物件情報を手に入れられるのか?
といったことを書いていきます!
良い物件はポータルサイトに掲載されにくいことは事実
確かに事実を言ってしまうと、美味しい物件はアットホームやスーモのようなポータルサイトには乗りにくいことは言えると思います。
なぜかと言うと、ポータルサイトに載せる前に不動産屋が抱えている顧客(投資家や資産家など)に買われてしまうからです。
不動産屋はそれぞれ、よく物件を買ってくれる投資家や資産家をお得意様として抱えています。新しい物件を仕入れた際には、まず最初にそうしたお得意の客に「こんな物件入ってきましたが、いかがですか?」と情報を流します。
物件をスーモやアットホームのようなポータルサイトに掲載するには広告掲載料がかかるため、不動産屋としてもすでに抱えている投資家に売れるのであれば、その方が広告料もかからず話が早いわけです。
つまり、現在アットホームやスーモのようなポータルサイトに載っている物件というのは、そうしたお抱えの投資家たちに話を持っていっても買う人がいなかったため、広告料を払って大衆が見れるポータルサイトに載せた物件であると言えます
(もちろん、全ての物件ではありませんが)
ポータルサイトに載ってる良物件は一瞬で消える
アットホームやスーモに良物件が全くないのかというと、当然そんなことはありません。投資歴ウン10年のベテランだって未だにポータルサイトで見つけた物件を買ったりします。
ただ、ポータルサイトに載ったお宝物件は本当に一瞬にして消えます。
本当に良い物件は、午前中に新着情報として掲載されたのに、その日の午後にはもう買い付けが入って消えるレベルです。それくらいお宝物件は激しい取り合いになります。
専業の不動産投資家は常にポータルサイトの新着に目を光らせていて、良さげな新着物件が出たらすぐに不動産屋にコンタクトを取ってその日のうちに内見に行き、良ければその場で買い付けを入れるくらいのスピード感で動いています。
もっと早いと、他の人に取られないようにノールック(内見せず)で買い付けを入れて物件を抑えてしまう投資家もいます。
物件は早い者勝ちなので、週末に内見を・・・なんて遅すぎます。本当に良い物件は早ければその日のうちに、遅くとも2〜3日で買われてしまう世界なんですね。
そういう意味でも、やはりアットホームやスーモといったポータルサイトに掲載され続けている物件のなかで、お宝物件と言えるレベルはそうないことが分かります。
ポータルサイトに良物件がないなら、初心者はどうやって買えばいいのか?
ポータルサイトには良い物件はないよ、なんて言われても、不動産屋にコネクションもない初心者は「じゃあ、どうしろと?」となりますよね。
良い物件がないと分かっても、アットホームやスーモで探すしか基本ないのですから。
直に地元の不動産屋さんを訪問してまわって良物件を紹介してもらえという人もいますが、いきなりやってきた一見さん(しかも投資初心者)に良物件を渡そうとする不動産屋も珍しいですし、何より効率がよくないです。
やはりアットホームやスーモといった定番のポータルサイトで探すのが現実的です。
お宝レベルは難しいが、そこそこレベルの物件はある
ベテラン投資家たちの争奪戦になるような90点〜100点のお宝物件は一瞬で消えてしまいますが、そこまで悪くないがプロたちが手を出すまでではない70〜80点程度の物件ならポータルサイトにもポツポツと落ちています。
初心者が1戸目から90点〜100点のお宝物件を買うなんて99%不可能なので、最初はハズレない程度の70点物件をポータルサイトで見つけて購入するのが現実的です。
70〜80点ってどの程度かというと地域によって変わってくるのでなんとも言えませんが、例えば戸建て物件であれば市街化区域で表面利回り12%取れれば80点くらいのイメージでしょうか。これくらいの物件なら日頃からポータルサイトをチェックしていればポツポツ出てきます。
1軒目はポータルサイトで買って、不動産屋とコネクションを作る
1軒購入すると、不動産屋さんと繋がりができて今後情報を回してくれるようになります。そうした意味で、1軒目は利回りも大事ですが、実績づくりと不動産屋とのコネクション作りという要素もとても大きいです。
1軒でも購入すれば、不動産屋には「この人は買ってくれる客だ」と見てもらえます。すると不動産屋が良い物件を見つけてきたときに「あの人に話を持っていってみるか」と考えて未公開情報を持ってきてくれます。
なので、そこそこBランク物件をさっさとポータルサイトで見つけて購入して実績・コネを作り、その後は不動産屋さんからポータルに乗る前の上流の物件情報を流してもらえる体勢を作った方がいいでしょう。
毎日チェックしておいた方がいいポータルサイト
私がブックマークしているポータルサイトは上記の通り。
売主も大体上記のような有名どころは複数掲載することが多く、結果どのサイトも同じ物件が並んでいるので必ずしも全部チェックする必要ないですね。
アットホームとホームズとスーモはアプリがあるので、ブラウザでブックマークするより使い勝手が良いです。
個人的に一番使っているのがアットホームです。物件情報が見やすいのと、物件件数も多く、新着物件もアットホームに早く載ることが多い気がしています。ホームズに掲載している物件はほぼアットホームにも載っているので、アットホームだけ見ておけば良い感もあり。
不動産ジャパンは他サイトで見ない物件も時々あるので、たまにチェックする程度ですね。
ポータルサイトの良物件は「釣り」のケースも多々ある
ポータルサイトの物件につきものなのが「釣り物件」です。
釣り物件とは「本当は売れていてもう”ない”のに、掲載している物件」です。そして残念なことに、ぱっと見て良さげな物件ほど釣り物件の可能性は高いです。
不動産屋さんも、ポータルに載せた物件から問い合わせを取らないと商売が始まらないため、問い合わせを「釣る」用の物件をわざと掲載し続けています。
で、それを見た投資家から問い合わせがきたら「その物件はつい先日売れてしまったんですが、他にも紹介できる物件を探しますので希望の条件を〜」などという感じで、違う物件に流そうとするわけですね。
とはいえ、こうした集客用の釣り物件は不動産の世界では多々あるのでイチイチ気にすることでもないです。
中には、買い付け申し込みは入ったけど売買契約までは進んでないから広告は下ろしてない物件もあるので、問い合わせた物件がすでにないなんてことは日常茶飯事です。
【まとめ】初心者のうちは70〜80点の物件をポータルサイトで探す
結論として、アットホームやスーモのようなポータルサイトに90点〜100点のお宝物件はほとんど出てこないです。そうした物件は一般公開される前に、不動産屋の囲っている投資家など上流にいる人たちの中で情報がまわって買われるからです。
でも、70〜80点くらいの物件であればポータルサイトにも降りてきます。初心者投資家がまず狙うのはこの辺ですね。
初心者投資家の一番ダメなパターンは、理想を追い求めすぎていつまで経っても買えないこと。こういう人は大体90点〜100点の物件を探し続けてますが、そんな美味しい物件が初心者のもとに降りてくるわけがないのです。
なので、最初は70点くらいでいいからハズさない程度の物件をポータルサイトで探し、不動産屋にコンタクトを取って関係を作ることを優先しましょう。
すると付き合い始めた不動産屋さんから未公開の物件情報を回してくれるようになったりするので、そのようにして川上の物件情報も手に入るようになってきます。