「クラウドソーシング」とは、個人が、ライアントとなる企業(または個人)からインターネット上で仕事を受注して報酬を得るという、インターネット上で仕事を完了できるネット時代の新たな働き方です。
このような仕事形態は、インターネット上で仕事を発注・受注することから『クラウドソーシング』と呼ばれ、隙間時間で仕事をしたい主婦から、現役バリバリのフリーランスまで幅広い人が活用しています。
しかし、一見すればメリット尽くしのクラウドソーシングですが、内情ではブラックな一面も問題視されています。
今回は、数多くあるクラウドソーシングサービスの中でも日本最大の『クラウドワークス』を例に出して、3年以上両サイトを利用している私がクラウドソーシングのメリットと闇について書いてみます。
日本最大のクラウドソーシングサイト「クラウドワークス」
現在、クラウドソーシングというと日本では下記で紹介する「クラウドワークス」が国内最大、その次に「ランサーズ」という二強時代です。
それぞれ簡単に説明しておきます。
会員数100万人を超える「クラウドワークス」
東証一部に上場をしている最大手「クラウドワークス」の会員数は、なんと100万人以上!。名実ともに日本最大のクラウドソーシングサイトです。
約100万人を超えるクラウドワーカーたちがクラウドワークスに登録し、日々フリーの仕事を受けていることになります。
仕事の受け方は至って簡単です。
まずは下記リンクからクラウドワークスに登録して会員になります。登録自体は無料で、1分程度で簡単に終わるので今のうちに済ませておきましょう。
会員登録をしたら、自分のプロフィールを登録します。
これは言ってみれば「履歴書」のようなもので、簡単な経歴や得意分野・スキルなどを明記し、クライアントへのアピール材料にします。
プロフィールなど登録が終われば、あとは自分好みの仕事を探すだけ。タウンワークで応募するバイトを探すのと同じです。
探し方や見方もほぼバイト探しの感覚と変わりません。
常時無数の仕事が募集されており、簡単なブログ記事の作成からアンケート記入、ロゴデザインの作成、本格アプリ制作まで、仕事の種類も非常に多岐に渡ります。
「フリーランス」などと言うと敷居が高く感じるかもしれませんが、実際に募集している仕事には、
- 引っ越しに関するエピソードを1000字で記事にして下さい
- 転職で失敗した経験を500字で記事にして下さい
といった、「誰でもこなせる」仕事も非常に多いです。
このような「敷居の低さ」は、クラウドソーシングの魅力の1つでもあり、同時にデメリットでもあります(後述)。特に上記のような記事執筆・ライティングの仕事は、子育てに忙しい主婦の在宅ワーカーやサラリーマンの副業に人気です。
会員登録後、仕事内容や報酬など好条件の仕事を見つけたら、その募集に「応募」します。その後クライアント側からOKが出れば晴れて契約成立になります。
クライアントとの業務上のコミュニケーションや、報酬のやりとりなどは、全てサイト上で出来る(直接顔を合わせる必要がない)のが非常に大きなメリットでしょう。
クライアントに直接会う必要もなく、金銭の受け渡しもクラウドソーシングサイトが管理してくれるので、悪徳業者の詐欺に遭う心配もありません。
クラウドソーシングという名の通り、”仕事の受注からギャラの振込まで全てをネット上で完結できる”という点が最大のメリットですね。
会員登録をしたからといって「何日以内に最低一回は仕事しなければならない」といった制約はありません。ひとまず登録だけしてどんな仕事があるのか眺めてみるとイメージが掴めます。
ランサーズ
公式サイトランサーズ
もう一つ、クラウドワークスに次いで国内最大級のクラウドソーシングサイトが『ランサーズ』です。
会員数は約40万人ほど(記事執筆時点)。クラウドワークスには劣りますが、こちらも国内二強のクラウドソーシングサイトとして拡大を続けています。
会員登録から仕事の探し方まで、中身はほぼクラウドワークスと変わりません。クラウドワークスと二強大手とあって、クラウドワーカーの方たちは両サイトに登録している人が多いです。
ひとまず両サイトを使ってみて、なんとなく使いやすい方や、自分の好みの仕事が見つけやすい方に絞っていけばOKです。
外注側ならクラウドワークス!
クラウドワーカー側ではなく、発注するクライアント側の人はクラウドワークス
ブログやWEBメディア運営者はコピペチェックも無料でできるのが大きいです。
クラウドワークスの評判・口コミがブラックな問題点とは
さて、ここからが本題です。
クラウドソーシングサイトに登録を済ませた人は、実際に仕事に応募する前に必ず下記に語る「クラウドソーシングの問題点」を読んでおいて下さい。
クラウドソーシングにはメリットも多くあるものの、”ブラックな一面”があります。
グーグルの検索窓に「ランサーズ」と打つと、「ランサーズ ブラック」などと予測キーワードが出るくらいです。クラウドワークスやクラウドソーシングの単語で検索しても、「安い」「単価低い」などのネガティブワードが見受けられます。
では、具体的に何がブラックとして問題視されているかというと、ずばり『あり得ない単価の低さ』です。
【買い叩きが酷すぎる】仕事を舐めてるとしか思えない単価100円の依頼
単価の低さが特に問題視されているのは、「記事執筆・ライティング」の仕事です。WEBライター向けの仕事ですね。
すでに会員登録している人は実際に募集を出している依頼を見てみれば分かりますが、
- 【800文字の記事作成:200円】
- 【1500字の記事作成:500円】
- ひどいと【単価100円】
といった仕事募集が山のように並んでいます。
※たいていの場合は、この報酬額からさらに仲介手数料20%前後が差し引かれます
ライター経験のある人は分かると思いますが、この報酬ははっきり言って安すぎます。依頼の内容にもよるので相場は一概には言えないですが、それでも1文字当たり0.5円を下回ると人道的にみて鬼畜すぎます。
今まで200人以上に記事作成を発注してきた私(クライアント)の場合、たとえどんなに簡単なライティング依頼でも1文字1円未満で発注したことはありません。
記事のライティングは、キーボードを打つ作業だけではありません。記事のテーマを吟味し、リサーチをし、構成を考え、そして実際に文字を打ち始めます。この行程全てを「ライティング」と言います。
この仕事に対して報酬が200円なんて、時給に換算すれば恐ろしい結果になりますよね。最低時給を余裕で下回るような仕事がクラウドソーシング界には蔓延しています。
文字単価0.1円、一記事108円って(´・_・`)
【節税】に関する記事作成依頼(1000文字以上) の仕事情報 | クラウドソーシング「クラウドワークス」 https://t.co/NB0J9EZeY8— 次郎丸🦍哲戸 (@_Jiro70) 2016年12月21日
クラウドソーシングのライティング、アンケートは10円とかまであるし。
1単価10円とか100円とか下をみればそういう人も多い。1単価10円から上は1単価40〜60万円までいるのがクラウドソーシング。
職種や専門スキルがあるかないかでここまで単価は違う。
— Mika@web系デザイナー(イラスト、デザイン) (@design_lb_mika) 2018年12月16日
誰でもできる仕事ほど安くなるのは市場原理ですが……それにしても数十円の仕事って。。。
【追記】
ここ数年でWEBライターが不当に安い単価で叩かれる問題が社会的にも露呈されたため、運営側(ランサーズやクラウドワークス)が発注側の単価設定欄に目安単価を表示させるなど、一応の対策を取り始めています。
とはいえ……最終的に発注金額の決定権がクライアントにあるのは変わらず、最低単価を設定するなどの処置には至っていません。
なぜ報酬単価の低すぎるブラックな仕事が蔓延しているのか?
この答えは、突き詰めると1つです。
『それでも仕事を受けてしまう人がいるから』
です。
あり得ない低単価で仕事を募集するクライアントも仕事を舐めていますが、そんなあり得ない仕事を”なぜか”受けてしまうライターにも同程度の罪があるように思います。
言葉は悪いですが、両者は市場にブラックを蔓延させている共犯だと言えます。
クラウドソーシング市場は常に需要と供給のバランスで成り立っています。そこに法律は入ってきません。仕事を発注する側は、【800文字200円】で仕事を受けてくれる人がいるから、その条件で募集し続けるのです。
もし【800文字200円】で誰も応募してこなければ、報酬を引き上げざるを得なくなることは当然ですよね。しかし、誰かが200円の報酬で仕事を受けてしまう限り、このような不当な仕事がなくなることはありません。
このような低報酬の仕事は、『誰でも書ける系』の記事依頼にとくに多いです。例えば「子育てのエピソード」や「転職のエピソード」のようなタイプです。
専門性のないこの手の記事依頼は、誰でも書けるため応募者も多く、応募者が多ければそれだけ単価は下がっていきます。
クラウドワーカーの中には、そもそも単価意識の低い人や、時間や生活に余裕があってヒマつぶし・お小遣い稼ぎ感覚で仕事をしている人も多いです。そしてそういった人たちが時給数十円でブラックな仕事を受けてしまうのです。
もし現在、1文字1円未満の文字単価で仕事を受けているフリーランサーの人がいたら、一度よく考えてみて下さい。
あなたがその仕事を受けてしまう限り、ブラックな仕事依頼は決してなくならないのだと。
仕事を選ぶ権利は常にフリーランサー側にあります。ブラックな仕事には応募しなければいいだけの話。そうすればブラックなクライアントは自然と淘汰されていきます。
1文字1円以下の買い叩きクライアントは無視していいです。
【評価まとめ】現状のクラウドワークスはアルバイト・副業程度の収入におすすめ
以前、トップのクラウドワーカーの中には、クラウドソーシングだけで年収800万〜1000万を稼いでいる人がいるというニュースがありました。
でも現実的に考えてみると、トップレベルで年収800万程度という数字は理想としては低すぎますよね。正直言って、クラウドソーシングを”本業”として食っていくにはまだまだ難しいでしょう。
コンテンツマーケティングはバブルだと思いますけれども、あくまで一時的なものです。今は仲良くしているライターさん同士でも、そのうち仕事の奪い合いになる。それもどんどん単価は安くなる。クラウドソーシングに人生をかけて会社を辞めるのは危険です。
— 名もなきライター(S.Watanabe)🍤 (@writer_noname) 2016年4月13日
やはり、まだ全体的に単価レベルが低いことが原因です。
その理由も明らかで、
- 「副収入」や「フリーランス」に憧れる人が増え、クラウドワーカー人口が急増している
↓↓ - どんどん増えるクラウドワーカーが仕事を奪い合い、素人同然のワーカーが全体的な単価を押し下げる。
というスパイラルです。
先に説明した通り、クラウドワークスやランサーズを初めとするほとんどのクラウドソーシングサイトでは、会員登録するための審査・ハードルがありません。つまり、本当に誰でも登録できます。引きこもりニートでも登録できます。
すると必然的に、お小遣い程度の副収入を目的とした、フリーランスとは呼べない素人ランサーが増えてきますよね。
そうなると今度は、クラウドソーシングで仕事を発注するクライアント側も「クラウドソーシングは素人ワーカーに安く仕事を発注するための場所。だから単価はバイト同然でいい」という認識に変わってしまいます。
つまり、ワーカー側からしたクラウドソーシングは「副収入を得る手段」となり、クライアント側からしたら「素人ワーカーに軽作業を安く依頼する手段」となってしまうわけです。
多数派のワーカーがあくまで「副収入」を目的としてクラウドソーシングを利用している以上、単価相場も「副収入に見合った値段」になるのは当然であり、それが現状だと思います。
そうした理由から、現段階でのクラウドワークスやランサーズは本業としては物足りないけれども、逆に言うと、バイトや副業など「副収入目的」としてはこれ以上ない最適なワークスタイルであると言えます。
ラ●サーズで過去3年間は年収140〜180万円は得てたのに今年は初めて100万円を下回ってしまった。
今年は会社でDTPデザイナーのパートで働いてたから応募する時間もなかったし会社に7ヶ月は拘束されてたから。
ブラックに近い会社だからいつが休みになるとかすらわからない会社だった。
— Mika@web系デザイナー(イラスト、デザイン) (@design_lb_mika) 2018年12月16日
副収入として「年間100万」も収入が増えたら、どれだけ生活に余裕が生まれるでしょうか。しかも、「在宅でできる」「相手と直接合わなくていい」と精神的ストレスも受けにくい副業です。
なので、副業として収入が得たい人、本業の収入だけでは不安なサラリーマン、家事や子育ての隙間時間に在宅ワークで仕事をしたい主婦の方のために誕生したと言えるようなおすすめのワークスタイルです。
世界一の経済大国アメリカでは、すでに労働人口の4人に1人がフリーランスという時代に突入しています。さらに海外のプロのフリーランサー・クラウドワーカーは高給取りが当たり前になってきています。
日本はまだまだフリーランスというワークスタイルへの対応が遅れていますが、時代の流れは不可逆です。フリーランス・クラウドソーシングという働き方が今後どう広がっていくのか、私も楽しみにしています。
【おまけ診断テスト】自分の「才能」に気づいていますか?
仕事ができるビジネスマンと出来ないビジネスマンの差は、意外と「自分の才能・資質を知っているかどうか」だけの差だったりします。
仕事ができる人ほど「自分が得意なこと」を仕事にし、仕事ができない人ほど「自分が好きなこと」を仕事にしようとします。
仕事が非常にできる2割の人間は、自分が得意なことを仕事にしている人。
仕事を普通にこなす6割の人間は、自分が得意なことを仕事にしていない人。
仕事ができない2割の人間は、自分が苦手なことを仕事にしている人。
「好きなこと」と「得意なこと」は違います。残酷なほど違います。一流と三流を分ける海より深い隔たりがあります。
世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシは、FW(フォワード)というゴール前20m四方のエリア内でのみ世界最高の選手でいられます。彼は誰よりもディフェンスをしません。なぜか? その仕事場以外では平凡な選手だからです。
つまり「仕事ができる人間」とは、「得意な場所で、得意な仕事をしている人」なのです。
あなたは、自分の才能がどこに向いているのか把握していますか? 本当はドリブルやシュートが得意なのに、なぜかディフェンスポジションで仕事をしているせいで「仕事ができない人間」になっていませんか?
自分の得意な場所(才能や資質)を探すには、才能診断テストを受けてみるのが確実です。
有料の本格的な診断テストを受けるのがベストですが、無料で手軽に受けられるテストの中ではリクナビNEXTのグッドポイント診断
30〜40分程度かけて300近い質問にガッツリ答えていく形式で、制限時間内に直感に従ってどんどんと選択肢を選んでいきます。
全ての質問に答えると、あなたの才能が最も偏っている「強み」を5つ導き出してくれます。
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