CFDは土日が休みでトレードできない
まず基本的な知識ですが、CFD市場は土日が休みになります。つまり週末はトレードできません。
私はCFDトレードデビューした時に土日にトレード画面が動かなくなって「なんで? メンテナンスか?」と色々調べたりしちゃったので、初心者はまずCFDが土日休みであることを知っておきましょう。
代表的なCFD銘柄ごとの取引時間は以下の通りです。
日経225 | 月曜〜金曜の 8:30〜翌7:00 |
米国30 米国S500 米国NQ100 |
月曜〜金曜の 8:00〜翌6:15 |
商品CFD (金、銀、原油など) |
月曜〜金曜の 8:00〜翌7:00 |
株式CFD | 月曜〜金曜の 23:30〜翌6:00 |
正確に言えば、株式指数CFDや商品CFDは土曜朝〜月曜朝までが休みとなります。
言い換えると、一週間の相場は金曜深夜(=土曜早朝)に終わり、月曜朝から始まるわけですね。
そして、この一週間の終わり(金曜深夜)と、一週間の始まり(月曜朝)は相場が大きく動きやすいという特徴があります。
CFD初心者はまず、この相場のクセを知っておいた方がいいでしょう。
なぜCFDは金曜の深夜、月曜の朝に価格が動きやすいのか?
「金曜深夜と月曜朝は価格が大きく動きやすい」
株式指数CFDや商品CFDを始め、通貨CFDである「FX」に関しても同じことがよく言われます。
私もCFDトレードをデビューした頃、どうも金曜の深夜になると大きく含み益がでたり含み損がでることが多い気がしたんです。そこで調べたところ、この動きにはちゃんと根拠があることがわかりました。
金曜夜と月曜朝は投資家のポジション調整が起こる
「ポジション調整」というのは、要するに保有しているポジション(建玉)を解消したり、逆にポジションを取ったりする動きのことです。
CFD取引というのは短期〜スイングの時間軸でトレードしている投資家が多いので、週末にポジションを持ち越すことを嫌います。
そのため投資家全般的に、
- 週末に入る前(金曜夜)にポジションを解消し
- 週始め(月曜朝)にポジションを取り直す
という動きが顕著になるのです。
例えば、金曜までロング(買い)がどんどん積まれて上昇チャートを描いていた場合、金曜深夜にポジション解消したい投資家の利確売りが続発するので、チャートがガクンと下がりやすくなるわけですね。
逆も然りで、金曜夜時点で売り優勢に見えていた相場も、深夜〜朝にかけて大きく反転上昇するパターンもあるあるです。
この相場のクセを知っているだけでも、金曜日になったら「深夜は動きそうだから、日付が変わる前の良いところで安全に利確しておこうかな」といった判断ができるようになります。
週末は、相場に影響する重要な会議・イベント・ニュースが発表されやすい
CFD相場がお休み中の週末は、国際的な会議やイベントが行われます。そこで、相場に影響するようなニュースが発表されたり、要人の重要発言が出てきたりとしやすいのが週末なのです。
その間、CFD市場はお休みで取引できない状況になっているので、市場が開く月曜朝を待って一気に価格が動くわけですね。
例えば、5月5日(日曜)に「トランプ大統領が中国への関税引き上げを表明」という速報が流れました。日曜なので日経平均やダウ平均は市場が閉まっていたわけですが、
次の日、月曜の朝に市場が明けたら一気に売りが殺到してこの有様です↓
価格が下にすっ飛んで「窓(空白部分)」ができていますね。これは日経平均CFDですが、ダウも同じように窓ができる暴落でした。もし金曜にロングで持ち越してたら、積み上げてきた利益が一発で吹き飛ぶかもしれません。
こうしたリスクがあるので、土日はなるべくポジションを持ち越したくない人が多いのです。
土日に何か為替に影響を与えるニュースが出ると、月曜の取引開始時に大きな窓が開くこと(価格がすっ飛んで動くこと)が比較的多いです。
多くの投資家が週末前(金曜夜)にポジションを手仕舞いにしようとするのも、週末に何が起こるかわからないからです。週末に重大ニュースが来ても対処できないので、週末にポジションを持ち越すのはリスクが高いのです。
週末を挟むトレードで初心者は気をつけた方がいいこと
1. ポジションを週末に持ち越さない
1つは、ポジションを週末に持ち越さず、金曜のうちにポジションを解消しておくことです。ノーポジで週末を迎えましょう。
専業投資家でもない限り、金曜深夜や月曜早朝の動きに張り付ける人なんてそういません。なので、週末にポジションを持ち越すと「見てない間にめっちゃチャート動いてた」という事態が多発します。
自分がポジション持っている方向に動いていればラッキーですが、逆も然りです。私なんかも「朝起きたら強制ロスカットされてた」というケースを何度か経験しました。
トレードは「勝つこと」よりも「負けないこと」の方が大事です。
週末のポジ持ち越しはリスクが伴うので、初心者のうちは金曜深夜までにノーポジにしておいた方が安全です。守備力高めでいきましょう。
2. そもそも金曜日にトレードしない
前述した理由から、金曜日は投資家のポジション調整の動きが活発になるので「相場の動きが読みづらい日」と言えます。初心者がガチャガチャトレードすると負けやすい日とも言えますね。
投資家のなかにも、金曜日はトレードしないと決めている人も結構多いです。それくらい流れが変わりやすかったり、予測不能な動きをしやすいという認識です。
初心者のうちはどうしてもポジポジ病(常にポジションを持ちたくなる心理)になりやすいので、トレードを休むという姿勢も重要です。金曜日は休みの日として安静をとるのも立派な戦略であり「トレードしない」という行動なので。
まとめ
CFD取引は土日休みで、週末の前後(金曜夜と月曜朝)に大きな動きが起こりやすいという話をしました。
初心者のうちは、こうした読みにくい相場は避けた方が賢明です。金曜日にはポジションを手仕舞って週末に持ち越さず、月曜日の動きを見て次の手を考えてみましょう。
分からない相場で無理にトレードしない。分かりやすい相場が来るのを待つのが投資家の仕事です。