スマホの普及によってインターネットへの常時接続が当たり前になった現代では、フリーランスの人であってもGmailなどフリーメールでビジネス用のメールアカウントを持つのが当たり前の時代です。
テクノロジーの進化によって、ビジネスシーンでのコミュニケーション手段は面会や電話といった直接的なものから、場所や時間に縛られないメールへと比重を移してきましたが、
相手との直接的な接触がない分、ビジネスメールにおける”マナー”というものが軽視されがちです。
というわけで今回は、最低限抑えておきたいビジネスメールにおける「マナー12選」をご紹介していきたいと思います。
1. 顔文字(アスキーアート)を使わない
「ありがとうございます(^▽^)」とか「急いでご送付致します(^_^;)」といった顔文字は、仕事相手との親密度が増すにつれて使いだす人がいますが、一般的なビジネス上のやりとりとしてはもちろんNGです。
「顔文字使う人なんて実際いないでしょ?」と侮る事なかれ、社員の平均年齢が比較的若いノリノリな会社だと、社外のフリーランサーに対するメールに顔文字が入っていたりするから驚きです。
2. 「?(はてなマーク/クエッションマーク)」を無闇に使わない
ビジネスメールにおいて意見が分かれるのが「?(はてなマーク)」です。
当たり前に使っている人が多いと思いますが、実ははてなマークというのは、相手に軽い印象を与えると同時に、返答を強要させる意味合いを含んでいるのでビジネスメールではあまりよろしくありません。
◯◯はお願いできますか?- ◯◯はお願いできますでしょうか。
といった感じに、記号を使わないで表現した方が無難であることは間違いありません。
とはいえ、はてなマークは気になる人もいれば、全く気にしない人もいるので、相手に応じて使い分ければOKです。相手がメール内で「?(はてなマーク)」を使わないタイプだとしたら、こちらも「?(はてなマーク)」は使わない方が良いでしょう。
3. 「!(ビックリマーク)」を無闇に使わない
「!(びっくりマーク)」に関しても、はてなマークと同様です。これも人を選ぶという点で本来はビジネスメールに適していません。
「ありがとうございます!」という文面を見ると、明るく元気でポジティブな印象を受ける人もいれば、馴れ馴れしいマイナスの印象を受ける人も実際にいます。
「!」も相手との間柄や、業界や会社の文化によっても変わってくるので使い時を考える必要があります。誰でも彼でも無闇に「!」を使うのは避けた方が良いでしょう。
4. 件名を雑にしない
- 「件名:お礼」
- 「件名:ありがとうございます」
- 「件名:打ち合わせのことですが」
件名に手を抜くのも相手に悪い印象を与えます。一日に何通ものメールが受信されるメールボックスの中で、最初に目がつくのが送信者と件名なので、非常に重要な要素です。
件名が単語であったり、または文章の書き出しのような件名だと、最悪の場合は迷惑メールと勘違いされて開封されないというケースすらあり得ます。
件名が果たす役割は、「何の用件についてのメールか」というメールの趣旨を端的に伝えることです。そのために内容を推測できる適切なキーワードを含めた件名が好ましいです。しかし、あまり長くなりすぎるのは逆効果なので、長くても20字程度に抑えておくと良いでしょう。
5. 「すみません」はNG
間違い敬語として最もメジャーなのが「すみません」です。
確かに丁寧語であり敬語の一種ですが、きちんと謝罪の意を示すときは「申し訳ございません」を使うようにしましょう。
また、何か頼み事をする際も「すみませんが〜」ではなく、「恐れ入りますが〜」を使います。
6.「了解しました」と「ご苦労様です」もNG
「すみません」と並んで、間違えて解釈している人が多いのが「了解しました」と「ご苦労様」です。
これらは、”立場が上の人が下の人に向かって使う”言葉です。そのため、目上の人や取引先の人に向けて「了解しました」「ご苦労様」というは大変な失礼に当たります。
- 「了解しました」⇒「かしこまりました」
- 「ご苦労様です」⇒「お先に失礼します」
と、正しい敬語に置き換えましょう。
7. 初めての人に「お世話になっております」は不適切
たとえ間接的な関係があったとしても、事実上ファーストコンタクトとなる相手に「お世話になっております」を使うのは適切ではありません。
初めての人にメールを送る場合は、「はじめまして」「初めてメールをお送りします」といった言葉に変えた方が適切です。さらに言えば、あなたがその人にメールを送ることになったきっかけ(そもそもどこでどのようにしてアドレスを入手したか)などを一言添えるとベターです。
「◯◯さんからの紹介で、メールをお送りさせていただきました」などと書いておけば、相手にも親切ですね。
8. 改行を適切にする
◯◯様
いつも大変お世話になっております。××の△△です。先日は共催セミナーの企画書をご送付頂きありがとうございました。ただいま内容の方を確認中ですので、意見がまとまり次第、来週の月曜日までにお電話かメールにてご連絡致します。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
改行をしないで文章を詰め込むのは、読みにくいことこの上ないので論外です。
ビジネスメールは作文ではないので見た目のレイアウトも非常に大切です。ある程度文章が蓄積したら改行を打って適当なスペースを取りましょう。
9. 最低限の敬称を覚える
ビジネスにおける敬称は、「様」「御中」「各位」の3つを最低限覚えておきましょう。
「様」は個人向けの敬称です。「◯◯担当者様」「◯◯株式会社 鈴木様」といった感じです。また、役職名にも敬称の意味が含まれているので、「鈴木部長」でも問題ありません。呼び捨て感があれば「◯◯部部長 鈴木様」でOKです。
「御中」は、会社全体や各部署など組織宛に使う敬称です。「◯◯株式会社御中」といった形です。
「各位」は、「皆様」という意味なので、複数人宛ての場合に使う敬称です。「関係者各位」などとよく使われますね。
10. 転送には必ず一言添える
メールを転送する目的は大きく分けて2つあります。
- メールの内容を確認してもらうため
- 代わりに対応してもらうため
ただ転送しただけでは、受け取った側は「どういう理由の転送?」と首を傾げますから、転送した文章群の前に、1か2のどちらの目的で転送したのかを一言添えておく必要があります。
- 目を通しておいて頂ければ幸いです
- 代わってのご対応お願いしてもよろしいでしょうか
という一言によって相手を混乱させることもなくなります。(「よろしくお願いします」などはNGです)
11. 返信は原則24時間以内を心がける
ビジネスメールの返信は早いにこしたことはありません。メールの返信が早いと「仕事のできる人」という印象をあたえ、相手に安心と信用をもたらします。
原則としてメールの返信は「その日のうち」にするのが基本です。とはいえ、内容によってはさらに早い返信が必要なメールもあります。
- 確認が必要なデータファイルが添付されているメール
- あなたが返信しないと話が進まないメール
- あなたの質問に相手が答えてくれたメール
以上のようなメールに関しては、たとえ忙しい状態にあっても「とりあえずメール」を返して反応だけは見せましょう。「取り急ぎ、確認致しました」「また改めて、お返事をします」といった確認メールを返しておくだけで相手も安心します。
12. 大事なこと、急ぎのことはメールではなく電話か対面で伝える
すぐに確認が必要となる急ぎの用件、それも意思疎通が必要な大切な用件ほど、メールではなく直接電話するか対面でのコミュニケーションを選ばなくてはなりません。
メールは相手の都合に合わせて読んでもらえる(邪魔をさせない)という大きなメリットがありますが、それは裏を返せば「相手の都合で開封されるまで決して伝わらない」というデメリットでもあります。
急ぎの用件、大切な用件は、メールではなく電話か対面によって直接伝えるようにしましょう。
まとめ
無意識にやっていたマナー違反はありませんでしたか?
電子上で完結してしまうコミュニケーションは相手の顔が見えないので気楽ですが、相手への意識と最低限のマナーだけはわきまえておかなくてはなりませんね。
【おまけ診断テスト】自分の「才能」に気づいていますか?
仕事ができるビジネスマンと出来ないビジネスマンの差は、意外と「自分の才能・資質を知っているかどうか」だけの差だったりします。
仕事ができる人ほど「自分が得意なこと」を仕事にし、仕事ができない人ほど「自分が好きなこと」を仕事にしようとします。
仕事が非常にできる2割の人間は、自分が得意なことを仕事にしている人。
仕事を普通にこなす6割の人間は、自分が得意なことを仕事にしていない人。
仕事ができない2割の人間は、自分が苦手なことを仕事にしている人。
「好きなこと」と「得意なこと」は違います。残酷なほど違います。一流と三流を分ける海より深い隔たりがあります。
世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシは、FW(フォワード)というゴール前20m四方のエリア内でのみ世界最高の選手でいられます。彼は誰よりもディフェンスをしません。なぜか? その仕事場以外では平凡な選手だからです。
つまり「仕事ができる人間」とは、「得意な場所で、得意な仕事をしている人」なのです。
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