「弥生会計」という会計ソフトをご存じでしょうか。弥生会計は、パッケージ型会計ソフトの老舗で、安心と信頼の実績を持っています。
その弥生会計がクラウド型のオンライン会計サービスを提供しており、価格も安く使いやすいと評判です。
個人事業主やフリーランス向けには、「やよいの白色申告オンライン」と「やよいの青色申告オンライン」があります。どちらにも無料体験期間があるので、今回は青色申告の方を実際に使ってみてレポートしてみたいと思います。
1. 弥生会計オンラインは弥生会計シリーズのひとつ
弥生会計オンラインは、弥生株式会社が提供しているクラウド会計ソフトです。
弥生シリーズ自体は1987年 から販売されているという長い歴史を持ち、会計ソフトとしてのシェアもナンバー1を誇ります。(インストール型・クラウド型の合計シェア率)
長きにわたって多くのユーザーが使用してきたということは、それだけ安心して使うことができるということですね!
その弥生会計がクラウド型会計サービスを提供しはじめたと聞いて、普段から経理の仕事もしている私としては、試してみたい気持ちでいっぱいになってしまいます。
実際の使用レポートの前に、フリーランスにとっては気になる値段などを一通りご紹介したいと思います。
2. 弥生会計オンラインシリーズのサービス内容
弥生会計オンラインシリーズは、法人向けには「弥生会計オンライン」、個人事業主向けには「やよいの青色申告オンライン 」と「やよいの白色申告オンライン 」があります。
このオンラインシリーズは、パッケージ型の弥生会計をそのままクラウド化したものではなく、初心者にも使いやすいインターフェイスで売り出しているようです。
(1)意外にお手頃な価格、無償キャンペーンもあり
通常の状態で最大2か月の無料体験期間がある弥生会計オンラインシリーズですが、平成28年度分の確定申告については、セルフプランを選択した場合には初年度が無償になるというキャンペーンを行っています。
初年度を無償にしても確定申告まで使ってもらえば、弥生会計オンラインシリーズの良さがわかる、という、弥生会計の自信が表れているように思います。
①やよいの青色申告オンライン
【料金プラン】
- セルフプラン:8,640円/年(税込)
- ベーシックプラン:12,960円/年(税込)
【クラウド申告ソフト初年度無償キャンペーン平成28年分申告】
- セルフプラン:初年度無償
- ベーシックプラン:初年度6,480円(税込)
②やよいの白色申告オンライン
【料金プラン】
- セルフプラン:4,860円/年(税込)
- ベーシックプラン:8,640円/年(税込)
【クラウド申告ソフト初年度無償キャンペーン平成28年分申告】
- セルフプラン:初年度無償
- ベーシックプラン:初年度4,320円(税込)
セルフプランとベーシックプランの違いは、サポートや相談がつくかつかないかにあるようです。詳しくは下記公式サイトにてご確認下さい。
(2)充実の初心者向け機能満載、弥生会計オンラインシリーズの特徴
「かんたん、やさしい」を売りにしている弥生会計オンラインシリーズには、以下のような特徴があります。
- 取引の入力が簡単です。簿記の知識がなくても、日付や金額を入力するだけで、必要な複式簿記の帳簿が自動で作成できてしまいます。
- 銀行明細・クレジットカード・電子マネーなどの取引データを自動で取り込み、自動で仕訳する機能もあります。
- 複雑な確定申告書類作成もらくらく、控除額などを自動計算してくれるので、迷わずに進めることができることです。
- スマホで取引入力ができることできます。出先や移動中でも入力ができて便利ですね。
- 仕訳の入力が直接できます。この機能を備える初心者むけの会計ソフトは実は少ないのです。経理になれてきた場合、経理の経験者の方、簿記の勉強をしたことのある方には便利な機能です。
3. やよいの青色申告オンラインを無料体験してみました
(1)まずは登録からスタート
無料体験版は、入力などの基本機能は備えているものの、申告やサポート・相談には対応していないようです。
まずは2ヶ月の試用期間で基本機能を試して、気に入ればセルフプランかベーシックプランに申し込むのが良さそうです。
セルフプランは初年度は無料ですが、全くの初心者の場合はサポートや相談のついてくるベーシックプランがおすすめです。
まずは下記の公式サイトから登録します。
▷▷やよいの白色申告オンライン (白色ならこちら)
登録が終わったら、ログインをしてみましょう。
シンプルでとても使いやすそうな画面です。
(2)かんたん取引入力
【取引先とドトールコーヒーに行った】という仕訳を入力してみます。
経費の項目の隣に、初心者でもわかりやすいように内容が表示されていますので、迷うことなく選ぶことができますね。
仕訳に必要な項目を入力していきます。何を入力すれば良いのかすぐ分かり、しかもシンプルな構成になっているので、とても使いやすいと思います。
(3)上級者の仕訳の入力
上級者の仕訳の入力という画面が気になりましたので、使ってみたいと思います。
簿記を知っている方や経験者にも使いやすい画面だと思います! 初心者向けの会計ソフトには、なかなかこの画面がないのです。
(4)スマート取引入力
クラウド会計ならではの目玉機能に、銀行明細・クレジットカード・電子マネーなどの取引データを自動で取り込んで自動で仕訳する機能があります。
この機能を、弥生会計オンラインシリーズでは「スマート取引入力」と呼んでいます。
さっそく画面を開いてみました。
わかりやすい説明が書いてあります。
金融機関からダウンロードしたCSVや、スキャンしたレシートや領収証からも取引データを取り込めるようです。
スキャンデータ取り込みの画面を開いてみました。
画像ファイル、PDFファイルを画面にドロップすれば良いみたいです。会計の入力も楽しくなりそうな機能ですね。
(5)各種レポートや帳簿の作成も充実
弥生会計青色オンラインでは、各種レポートや帳簿の作成も充実しています。
日別取引レポート・残高試算表・損益レポート・科目別損益レポート・取引先別損益レポート・貸借レポートを自動的に作成できるので、経営管理にも役立てることができます。
消費税の課税事業者になった場合には、消費税納付見込み額の確認ができるようになっています。
消費税は気付くと多額になっていて、支払のときにあたふたしてしまうこともあります。常に会計ソフト上で確認できれば、いざ支払いのときにあわてなくてもすむので便利ですね。
帳簿は、現金出納帳・預金出納帳・売掛帳・仕訳帳・総勘定元帳の確認ができるようになっています。
(6)確定申告も迷わない
確定申告の画面では、画面内に減価償却の計算、青色申告決算書の作成、確定申告書の作成、提出までフローチャートで示されています。このとおりに処理をしていけば迷わず確定申告書類が作成できる仕組みになっています。
確定申告のフローチャートの最後、提出にも、申告書の提出をどのようにしたらいいかの案内があります。
さすが老舗の弥生会計ですね! 初心者への気配りが感じられます。
(7)場所や端末を選ばないクラウド型サービス
弥生会計オンラインは、従来のパッケージソフトと異なり、端末や場所を選ばずにどこからでもログインして入力をすることができます。Macでも入力ができるので、Mac使いにとってはうれしいサービスです。
(8)アップデートしなくてよい
従来のパッケージ型ソフトは、しょっちゅう行われる税制改正のたびにアップデートしなければなりませんでした。
しかしクラウド会計である弥生会計オンラインは、パソコンにソフトをインストールすることなくブラウザ上で利用することができるので、自分でアップデートする必要はありません。この点もクラウド会計の大きなメリットの1つですね。
4. まとめ
以上、弥生会計の「やよいの青色申告オンライン 」を実際に無料試用してみながら、弥生会計オンラインをご紹介しました。
私の感想としては、とても使いやすく機能も充実していて、オンラインマニュアルやサポートもしっかりしているので、安心できるサービスだと思いました。
初心者だけでなく、経験者にも使いやすいシステムなので、今は初心者だけど簿記や会計をこれから知っていきたい方にも使い勝手の良いクラウド会計ソフトです。
とくに個人事業主やフリーランスの方は、クラウド会計の導入をお早めに済ませておくことをおすすめします。