【個人事業主は注意!】本当は怖い消費税の納税義務の話をしよう

消費

確定申告では所得税を、それに連動して住民税を納付することは周知の事実だと思いますが、個人事業主やフリーランスの人は、さらに加えて『消費税』も納付しないといけないことをご存知でしょうか?

もう何年も確定申告をしているベテラン事業主の方にはお馴染みだと思いますが、

最近、独立開業したりフリーランスになった人にとっては、「はい?」って感じですよね。

……そうなんです。8%から10%へとか騒がれているあの消費税です。

事業を営む側にまわった以上、あなたも立派に「お客から消費税を預かる側」に立ったわけです。

普段の生活に溶け込みすぎてあまり意識することのない消費税ですが、事業主になったからには、消費税の仕組みを理解し、国に納める義務を負っていることをきちんと理解しておかないといけません。

消費税は、知らないではとても済まされない重要な税金なのです……。

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消費税の納税義務

そもそも消費税とは、日本国内で事業として行う取引に課せられる税金です。

日本で暮らす人々は、お店に行って何かものを買う時には必ず8%の消費税を上乗せして払っていますよね。その8%分の消費税は決してお店のふところに入っているわけではなく、国に税金として納められています。

しかし、お客が商品代金に上乗せて払った消費税は、その場で自動的にレジやPOSを通して国へ送金されているわけではありません。お店側がいったん”預かっておき”、1年分の消費税をまとめて集計して納付しているのです。

これは何も形のある商品を売っている店に限らず、サービス業や製造業などほぼ全ての業種における取引でも、売上金には”消費税が乗っている”ことになっています。例外はサラリーマンだけと言っていいでしょう。

「俺は消費税みたいな細かい額までケチって売上もらってねぇよ」

なんて思っている自営業者やフリーランスの人もいるでしょうが、その主張はまったく無意味で関係がありません。

あなたにその気があろうがなかろうが、国内で営まれている事業取引の売上には消費税が含まれているものとして、税法上みなされています。

とはいえ、様々な条件によっては、消費税の納付義務は免除されます。

どんな時は納付しなくてよくて、どうなったら納付しなければいけないのか、チェックしてみましょう。

 

課税事業者の該当条件

チェック

まず、消費税を納めなきゃいけない事業者を「課税事業者」、納めなくてもよい事業者を「免税事業者」と呼びます。

まず知っておきたい重要な点は、開業から2年間は消費税が免除されるということです。つまり最初の2年間は基本的に消費税を納付する義務はありません。

ただし例外があります。より具体的に、消費税を払う課税事業者とみなされる条件は2つあります。

  • 前々年の売上が1000万円以上
  • 半年間(1月1日〜6月30日まで)の売上が1000万円以上

このどちらかを満たした場合は課税事業者となり、2年間の免除は受けられず、翌年から消費税を納付する義務が発生します。

 

ちなみに、個人事業主が法人化した際にも、会社を作ってから最初の2年間は消費税が免除されます。さらにこの免除期間は、個人事業主時代の免除期間に上書き更新することができます。

なので、個人事業主で2年間の免除期間を受け、免除が終わる3年目に法人化することで、そこからさらに2年間も免税期間を延長することができます。

しかしこの場合も、会社の資本金が1000万以上、または開業半年の売上が1000万以上の会社は、免除されずに翌年から納付義務が発生するので注意が必要です。

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課税取引と非課税取引

サラリーマン以外のほとんどの事業取引に消費税は課税されると言いましたが、消費税が課税されない「非課税取引」というのも存在します。

非課税取引は以下2つの性質に判断されます。

  1. 消費税の性格上、課税対象とはならないもの
  2. 特別の政策的配慮によるもの

1)の例を挙げると、土地の譲渡・貸し付けや切手・印紙類の譲渡、登記・登録などの行政手数料などは、1)の理由から消費税が課税されません。

2)の例を挙げると、公的医療保障精度による医療や社会福祉事業、学校の授業料や住居として利用する住宅の貸し付けなどは、消費税が課税されません。

要するに、公的な手続きがあるものや、福祉的な側面がある事業では一部が非課税取引として扱われます。

 

所得税の計算方法

消費税の概要や納付義務が分かったところで、「消費税ってどうやって計算すればいいの?」という点を見ていきます。

誰でも知っている通り現在の消費税は8%ですから、事業取引における消費税も単純に売上の8%を納めればいいのかというと、そうではありません。

実際には、「売り上げた時にお客から預かった消費税(預かり消費税)」から「仕入れ(経費)のときに支払った消費税(支払い消費税)」を差し引いた残額を納付することになっています。

事業者は、売り上げ時に客から消費税を預かる以前に、仕入れや経費を支払う際にその分の消費税を払っています。そこで支払っていた分は納付額から差し引いて良いことになっているのですね。

売上時の消費税8% ー 仕入れ時の消費税8% = 納付消費税

 

例えば、

100円でリンゴを売った時、お客さんからは「8円」の消費税を上乗せして購入してもらっています。

リンゴを50円で仕入れていたとすると、仕入れの段階であなたは4円の消費税(50 × 8%)をすでに支払っています。

ということは、リンゴを売った取引によってあなたが納めるべき消費税は、

8円(売上時の消費税) ー 4円(仕入れ時の消費税) = 4円(納付する消費税)

となります。

 

計算式自体はそこまで難しいものではないと感じますが、これはあくまで1つの取引における計算です。

小売り業のように膨大な数の商品を売っていたり、課税取引と非課税取引がごっちゃになっていたりすると、全ての消費税を1つひとつ計算したり管理したりするのは尋常じゃなく面倒くさいということは想像がつくと思います。できることなら、合計をまとめて計算したいところですよね。

そんなあなたのために用意されているのが、「簡易課税」という方法です。

 

初心者に優しい簡易課税

White77 / Pixabay

総売上から預かり消費税を計算するのは簡単です。合計額に8%を掛ければいいだけですから。

果てしなく面倒くさいのは、支払った消費税を1つひとつ計算することです。

その点を救済するのが「簡易課税」という方法です。

簡易課税では、支払い消費税をいちいち計算することなく、「みなし仕入れ率」なるものを使って、消費税の額を簡単に計算することができます。

みなし仕入れ率とは、「あなたの業種の場合は、だいたい売上の◯◯%を仕入れ額ってことにしていいよ」というものです。総仕入額を自動的に決められることによって、支払い消費税を簡単に算出することができます。

このみなし仕入れ率を用いた簡易課税の計算式はこのようになります。

(売上 ー (売上×みなし仕入れ率))× 消費税8% = 納付額

 

例えば小売業者の場合は、みなし仕入れ率が80%と決められています。

仮に3000万円の売上があったとすれば、仕入れは(3000×80%)で2400万円と自動算出されます。

売上の中の預かり消費税は(3000万 × 8%)で240万円。

仕入れの中の支払い消費税は(2400万 × 8%)で192万円です。

となると、最終的に納付する消費税は、(240万 ー 192万)で差し引き48万円になると簡単に計算できます。

 

このように簡単に計算できるので多くの人が利用している簡易課税ですが、必ずしも簡易課税が有利になるとは限りません。

例えば、仕入れ値の10%利益上乗せという超薄利多売で勝負している小売業者なんかは、実際の仕入れ率がみなし仕入れ率の80%を上回ってしまうこともあり得ます。

その場合は、簡易課税(みなし仕入れ率)を使わずに、実際の仕入れ率から計算した方が消費税は安くなります。

 

各事業のみなし仕入れ率

みなし仕入れ率は、業種によって数字が決められています。

簡単な一覧表で見てみましょう。

事業区分 該当事業 みなし仕入れ率
第一種事業 卸売業(他者から購入した商品を、その性質および形状を変更せず他の事業者に販売する事業) 90%
第二種事業 小売業(他者から購入した商品を、その性質および形状を変更せず消費者に販売する事業) 80%
第三種事業 農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業、電気業、ガス業、熱供給および水道業 70%
第四種事業 飲食店業 60%
第五種事業 金融・保険業、運輸通信業、サービス業(飲食店除く) 50%
第六種事業 不動産業 40%

自分の事業のみなし仕入れ率をチェックしておきましょう!

 

簡易課税には条件があることを忘れずに!

最後に、簡易課税を選択するには条件があるということを覚えておかなくてはなりません。

簡易課税を選択するために満たすべき要件は以下2つです。

  • 前々年の年間売上が5000万円以下
  • 前年までに「消費税の簡易課税制度選択届出書」を税務署に提出

とくに、前年にあらかじめ届出書を提出しておかないといけない点は注意しましょう。面倒くさいからといって、その年にいきなり簡易課税を選択することはできません。

もう1つの注意点は、一度簡易課税を選択すると、その後2年間は変更できないということです。こちらも合わせて覚えておきましょう。

 

まとめ

意外と知られていない消費税のことを多少なりとも理解できたでしょうか?

個人事業主やフリーランスの税金意識と言えば、どうしても所得税と住民税に偏りがちです。ただでさえ開業から2年間免除される消費税は、ついつい税金意識の外に追いやられがちです。

しかし、知らないからと何も手を打たずにいると、ある年とんでもない面倒クサさで消費税の納付義務はやってきます。

そんなときに慌てないように、法人化の手段で免除期間を伸ばすなり、事前に簡易課税の申請を提出しておくなり、今から消費税に対する策を考えておく必要があるのです。

【参考】フリーランス・個人事業主はクラウド会計の導入をお早めに!

MFクラウド

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