仮想通貨投資を数ヶ月もやっている人なら分かると思いますが、現状多くのアルトコインはBTC(ビットコイン)の価格に大きく影響を受けます。
ビットコインが暴落すれば他の通貨も軒並み暴落するし、ビットコインが回復すれば他通貨の景気も回復します(ビットコインに吸われて、BTC⬆︎アルト⬇︎の展開もありますが)。
つまり、基本的に全仮想通貨の景気はBTC価格に連動していると考えてOKです。
これは、現状ビットコインが絶対的な「基軸通貨」だから。海外ではアルトコインはBTCで購入する「BTC建て」が基本ですし、「BTCが落ちれば全て落ちる(逆もしかり)」という思考回路が投資家にも植え付けられているので、やはり市場はBTCを中心にして動いています。
……何が言いたいかというと、どんなコインを持つにしろ、
仮想通貨投資をする上で、BTC価格は絶対に無視できない
ということです。
で、このBTC価格というのは、短期的な値動きは難しいですが、節目節目の暴落トレンドや上昇トレンドに切り替わるタイミングというのは、いくつかの指標を参考にすることで”ある程度”は予測可能です。
この記事では、BTC価格のトレンドを見極める上でぜひ知っておきたい基本的な指標(=が確認できるサイト)を4つほど紹介します。

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1:海外(韓国、アメリカ、ヨーロッパ)のBTC価格
海外のBTC価格推移は非常に重要な指標です。
例えば、2017年末にBTC始め全てのメジャーコインが大暴落する事件がありましたが、あの時もまず韓国BTC価格が先行して大暴落しました。規制強化などが発表されたためです。韓国の暴落開始から時間差で引きづられるように日本や他国のBTCも暴落という流れ。
当時の私は韓国のBTCチャートが80°くらいの急降下を始めたのをみて、「やばい!」とすぐさま全コインを日本円に退避させました。日本やアメリカが引きづられるまで時間差があったので間一髪助かりました。
これは逆も然りで、他国のBTCが明確に上昇トレンドに入ったのに日本だけ動きがない(時間差がでている)時もあります。こういう時はその時点でBTCにインすれば時間差で上昇を始める可能性が高いので美味しいですね。
海外のBTC価格は海外取引所などでもみれますが、私はいつも下記サイトを参考にしています。
参考サイトBitcoin日本語情報サイト
日本、韓国、アメリカ、ヨーロッパのグラフが並んでいて比較してみやすいのが良いところ。
基本は図の通りのフォーメーションで、
- 韓国(青)だけが頭抜けて高く
- 日本(オレンジ)
- ユーロ(水色)
- アメリカ(黄色)
という価格順ですね。
また、現状のビットコインは、USD(アメリカドル)の比率が最も高いです⬇︎
記事執筆時点では41%くらいですが、時にはUSDが50%近いときもあります。それほど、アメリカBTCの動きが大事ということ。
アメリカは日本と時差14時間以上あるので、日夜が真逆に近いです。日本が深夜のおやすみタイムにアメリカでは日中活発になり、日本が日中の活発タイムにアメリカはおやすみタイムになります。
個人的には、仮想通貨チャートは深夜〜朝昼にかけて値動きが激しくなることが多く、夕方から大人しくなる……と感じていますが、これはアメリカの動きがやはり影響力大きいのかと考えています。
参考サイトBitcoin日本語情報サイト
2:BTC未確認トランザクション(送金詰まり)
BTC暴落のサインとして非常に重要なのが「未確認トランザクション数(=送金詰まり具合)」です。
BTCの性能限界による送金詰まりは常々問題視されていますが、この送金詰まりが溜まりに溜まってくると高確率で暴落します。
BTCの未確認トランザクションを確認するのはこちら⬇︎
参考サイトBLOCKCHAIN
(「BTC 未確認」とかで検索すれば一番上に出てきます)
現在は17万件ほどの未確認取引が溜まっている状況。この数字はリアルタイムで増減していきます。
12月初旬に最高値230万付近をマークした時は、未確認トランザクションが実に30万件を超えていました。
それまでの過去例だと、未確認トランザクションが20万件を超えると危険……とされていたのですが、当時は100万円突破からのお祭り騒ぎで異常な加熱ぶりだったので、20万件でもおかまいなしに登り続け、ついに30万件超えたところで破裂して暴落……といった感じです。
昨年末からユーザー数が爆発的に増加しているので、詰まりの危険水準もここ1年で段々上昇しているようですが、私は大体以下の基準を持っています。
未確認取引数の判断基準
- 20万〜25万件:詰まってきている。価格推移に要注意。
- 25万〜29万件:危険度が高い。適切な判断をしつつ逃げる準備。
- 30万件〜:即逃げた方がいい。
参考サイトBLOCKCHAIN
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3:BTCドミナンス
「ドミナンス」とは、市場におけるシェア率のようなものです。
BTCドミナンスとは、仮想通貨マーケットの中でBTC取引量が占める割合というイメージですね。
BTCドミナンスは、「CoinMarketCap」で確認することができます。
トップ画面でもBTCドミナンスはサクッとみれますが(矢印のところ)、数値のリンクをクリックすればもっと詳しいドミナンスデータを見ることができます⬇︎
こちらは2017年初頭から約1年間のドミナンス推移です。
2017年5月あたりまではBTCドミナンスが85.5%近かったですが、5月よりイーサリアム(紫)やリップル(青)が台頭し始め、BTCの割合は減り始めました。
直近1ヶ月の推移も見てみると⬇︎
現在のBTCドミナンスは35.5%くらい。図を見れば一目瞭然ですが、昨年12月からBTCドミナンス(オレンジ面の割合)はダダ下がりしていますね。
逆に急上昇しているのが「リップル(青)」と「Others(グレー)」です。Othersというのは草コインたちですね。主要通貨以外は全てOthersにまとめられています。
つまりこの1ヶ月のドミナンスから分かることは、”ビットコインを売ってリップルや草コインを購入する人が増えている”ということです。
さらに具体的な動きを見るため、直近1週間も見てみましょう。
ご覧の通り、ビットコイン(オレンジ)が下落から上昇に転じたタイミングと、リップル(青)が上昇から下落に転じたタイミングがほぼ一致しているのがわかります。
これは、ビットコインを売ってリップルが購入されていた流れが、リップルを売ってビットコイン再購入の流れに転じたことを意味しています。
リップルはピーク地点まで米大手取引所Coinbaseに上場するという噂があり、その期待で上昇していましたが、Coinbaseが公式にリップル上場を否定したためにリップル売り(=BTC再購入)の流れが転じた形です。
当然ながら、
- ドミナンスが下がるほど価格は下落しやすく、
- ドミナンスが上がるほど価格は上昇しやすい
と言えます。

あくまで短期的なトレンドが把握しやすい指標です
このように、ドミナンスを見ると、仮想通貨マーケットのお金がどのように動いているか、どのコインからどのコインへ流れているかなど大まかに把握することができるので、大きなトレンドを把握するのに役立ちます。
参考サイトCoinMarketCap
4:BTC難易度調整
今でこそBTCとBCH(ビットコインキャッシュ)は逆相関な動きをしにくくなりましたが、つい最近までBTCとBCHは完全に反対の動きをする関係でした。
これは、BTCとBCHの間をマイナーがいったりきたりすることが主な原因で、マイナーがBTCに流れればBTC⬆︎BCH⬇︎の流れとなり、少しして今度はマイナーがBCHに流れてくるとBTC⬇︎BCH⬆︎の流れになるわけです。
で、マイナーたちは何を基準にBTCとBCHを選んでいるかというと、単純に言えば「その時、より儲かる方」なわけですが、その儲かり具合に大きく影響する指標が「採掘難易度」です。
ビットコインは約2週間おきに採掘難易度が調整されます。このイベントを「難易度調整」と呼びますが、2週間おきに難易度が上がったり下がったりするわけです。
当然、難易度が上がるほどマイナーが離れやすく、難易度が下がればマイナーが群がりやすいです(ただし絶対ではなく、あくまで指標の一つです)。
なので、「次にくる難易度調整で、難易度が上がりそうか下がりそうか。どれほど上がり(下がり)そうか」というのはある程度把握しておくといいでしょう。
BTCとBCHのマイニング情報や難易度情報は、下記サイトでチェックできます。
参考fork.lol
下の方にスクロールしていくと、色々なデータが並んでいますが、ひとまず難易度情報だけチェックしておけばOKかと。
直近では、1月14日に7.55%難易度が上がる予定です。
ただし、マイニングペースによって日時は若干ズレることもありますし、難易度の変更率も臨機応変に随時変わっていくので、現時点の数値はあくまで「予定」です。
ちなみにBCHが空欄ですが、BCHは2週間おきのBTCと違い、もっと細かく常に難易度調整が行われているので空白となっています。
今までは、BTCの難易度が大きく上がると、それに合わせてBTC⬇︎BCH⬆︎の動きがわかりやすく出ていたのですが、最近はあまり法則が当てはまらなくなってきています。
ただ、難易度調整はマイナーたちにとって重要事項であり、そのマイナーたちの動きは価格に大きく影響するので、難易度調整が重要な指標であることは変わりません。
次回は7%上げ予定ですが、ときに15%や20%以上の難易度調整が入ると価格が大きく動く可能性が高いので、時折チェックしておくことをおすすめします。
また、BTCとBCHのハッシュレートなどもここでチェックできます。
参考サイトfork.lol
まとめ
現状、ビットコインは絶対的な王であり「基軸通貨」です。
仮想通貨界はBTC中心で回っているので、いくらアルトコインしか買っていなくとも、BTCの価格の動きやトレンドについては常に情報収集しておく必要があります。
とはいえ、大きなトレンドを掴んでおけば問題ないので、今回紹介した情報(サイト)を時々チェックしておくクセを付けておくと安心です。