フリーター

仕事が続かない。逃げ癖・辞め癖がついたフリーターの最後の対処法

投稿日:2017年9月10日 更新日:

最近はフリーターの記事をいくつか書いているせいか、フリーターの方から相談を受けることが出てきた。ネットでは基本相談は受け付けないのだが、リアルで交流があればひとまず話を聞いてみることにはしている(記事として書いていいということが条件である)。

今回受けた相談を一言に集約すると、「逃げ癖がついてしまって仕事が続かない」という悩みだった。要約すると下記のような感じだ。

大学を卒業してなんとか正社員になったものの、パワハラと過労で体調を崩して1年未満で退職。その後はフリーターとして食い繫ぐも、劣等感に苛まれてすぐに退職。考えないようにするため肉体労働(引っ越し)のバイトをしてみるも体力が持たずに退職。続いてスーパーの品出しのバイトにありつくも、人間関係がうまくいかずに3ヶ月で退職。そんな感じで逃げ回っているうちに26歳になってしまい、いよいよ後がなくなってきた。

でも、何か一つ不安があるとすぐに逃げ出す癖がついてしまい、そして逃げれば逃げるほど次のスタートを切るのがしんどくなって、もう何かもイヤだ、働きたくない……というマイナス思考の沼にハマってしまう。

この彼の気持ちは、私も結構分かるつもりだ。何を隠そう私も相当の逃げ癖があると中学生くらいの頃から自負していたから。

少し自己紹介すると……

夏休みの宿題は絶対8月31日の夜まで引きずるタイプだったし、高校の部活動もバスケ部に入りたかったのに最初の入部希望ミーティングに遅刻したせいで怒られるのが怖くなってバックれて帰宅部になった過去もある(超怖い顧問だったのだ)。

サボり癖も強くて大学はあまり授業に出ずにバイトばかりしていたのだが、6つくらい経験したバイトの中で1年以上続いたのは1つだけ。他5個はどれも即日バックれ〜半年くらいで辞めた(ちなみに多くは飲食店とレンタルビデオ屋だ)。

この時から「バックれは癖になる」という感覚は痛いほどわかっている。

社会人になっても10年ちょいで3社を退職し、30代の現在は独立起業してマイペースに仕事をしている。

そんな、逃げ癖とサボり癖を兼ね備えつつも何とか生き延びている私がまず最初に言っておくと、

「自分は逃げ癖がある」と客観的に自己分析できている時点で改善の余地はある

本当にタチが悪いのは、自分の逃げ癖に全く気づいておらずに他人が悪い社会が悪いと愚痴っているタイプだ。こういうのは救いようがない。

でも、しっかり自分の悪い癖に気づけているのであれば、あとは意識次第だ。「逃げ癖」というのは理屈ではなく、心の問題であるからだ。

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「逃げてもいいんだよ」は綺麗な言葉だけど……

まず気をつけて欲しいことがある。

karoushi(過労死)が英語辞書に載るほど労働環境に問題がある日本では、度々「逃げてもいいんだよ。大丈夫」的なメッセージが世を照らしている。弱っている人からすれば光の射すきれいな言葉だ。あなたの逃げ癖は、元を正せばこうした”前向きな言葉”に背中を押されて形成されたのかもしれない。

「逃げてもいい」というのは私も間違っていないとは思っているし、メッセージを「発信」している方だって悪意はなく、自分を追い込んでしまう人を救ってあげたいと思っているだろう。

ただ、問題はこのメッセージを「受け取る側」である。

「逃げていい」と背中を押されて、逃げたとしよう。で、そのあとは?

「逃げていいんだよ」と言ってくれる人たちは、逃げた後の責任を取ってくれるわけではない。逃げたあとの世話をしてくれるわけではないのだ。

「逃げていいんだよ(その後は私たちが何とかするから)」

ではなく、

「逃げていいんだよ(その後のことは知らないけどね)」

こちらが本質であることを忘れてはいけない。

言う方は”タダ”だ。言う方は責任もクソもない。むしろ弱者側から「ありがとうございます!逃げる勇気が出ました!」なんて感謝されたら良い気分もする。

一方で「逃げる方」は多大なリスクを負うことになる。なぜなら、日本の雇用制度は逃げる者に厳しい仕組みになっているからだ。

例えば一度フリーターに落ちると正社員には就職しづらくなるし、転職回数が増えるごとに年収は下がり転職や就職自体が難しくなる。逃げた結果、余計に袋小路に追い込まれていく人が多々いるのが現実だ。

マラソンで言うと、一度逃げるごとにふりだしに戻るどころかスタートラインがどんどん後ろに下げられるようなものだ。いずれは周囲と同じスピードで走っても二度と追いつけなくなる。残念ながらそれが今の日本の雇用制度である。

しかし、人間というのは自分に都合のいい綺麗な言葉に心動かされるもので、優しい言葉や名言系にめっぽう弱い。「逃げていいんだよ」と言われると、逃げることが全肯定されたと錯覚する。

とくに名言集とかが好きで、名言をみてはコロコロと気の持ちようが変わってしまうタイプの人は要注意だ。観測範囲では女性の方に多い。

とはいえ、現在すでに「逃げ癖」に悩んでいるという人は、甘い言葉や考えに流されて逃げまくった結果、後悔しているという自己分析はできていると思う。

なのでここからは現実的に、私が実践してきた逃げ癖の対処法を教えよう。

といっても、方法は超シンプルな「力技」だ。

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退路(逃げ道)をなくせ

最初にも言ったが、「逃げ癖」というのは精神的な課題である。こうした課題の対処法としてよく心理カウンセリングや自己啓発系の方法が語られがちだ。

例えば、

  • 逃げたときのリスクを書き出してみよう
  • 今の仕事の良い面を書き出して、不満な点と比較してみよう
  • 自分が我慢できること、我慢できないことを整理しよう

このような心理カウンセリング・自己啓発的な整理を通して悩みを分析理解することで、正しい判断を取れるように意識改革を行うというわけだ。

が、はっきり言ってこんな方法では生ぬるい。その場ではなんとなくスッキリした気分になるが、寝て起きればまた逃げ癖が再発するだろう。

そもそも、意識を正す程度のことで治せるような人は逃げ癖なんかつかないのだ。逃げ癖から抜け出せなくて悩んでいる人は、理屈ではわかっていても身体が言うこときかないほど重症になっている中毒患者のようなもの。もう一度言うが、理屈ではない。これは生理現象に近い反応なのだ。

こういう”自分で自分を変えられない”タイプの人間を「矯正」する方法は一つ。環境を変えることだ。

つまり、退路を断つしかない。

ニコチン中毒者からタバコを取り上げるように、アルコール中毒者から酒を取り上げるように、逃げ癖中毒者から逃げ道を取り上げるのだ。

 

まず実家から出て一人暮らしをすること

完全な偏見だが、逃げ癖に悩むフリーターは実家暮らしが多いと思う。相談者も実家暮らしだった。

実家という逃げ道があるから、いざ逃げても死ぬことはない。この安全保証が無意識のうちに逃げ癖を強化してしまう。要するに「過保護」なのだ。ぬるま湯は人を軟弱にする。

どんな怠け者だって、単身でジャングルの奥地に放り込まれたら生きるために必死になり、否応なく強くなる。人はそれほど”環境”によって大きく変わるものだ。

なので、実家暮らしの人はまず一人暮らしをしよう。ぬるま湯からジャングルへの引越しだ。なるべく親元に逃げ帰れないほど離れた方がいい。地方の人なら思い切って上京するのはどうだろうか。

親元から離れて、家賃も食費もネット代も電気代も水道代も全て自腹の状況に自分を追い込むと「逃げる」という選択肢が安易に取れなくなる。明日の生活が維持できなくなるからだ。文字通り「退路を断つ」のだ。親からの援助なんて当然なし。生きるか死ぬかの環境に追い込んで特訓だ。

そして一人暮らしで自立した生活をすれば、フリーターの収入で生きていくのがかなりツラいことがよりダイレクトに分かるようになるだろう。だからこそ、「やっぱり今すぐ正社員の道を探したほうがいいんじゃないか?」と危機感を強く覚えられるようになる。これは立派な進歩だ。

※実際に、フリーターが一人暮らしで一生いきていくのはかなり厳しく、将来的に生活保護になる可能性が高い。詳しくは下記記事。

参考一生フリーターで生きていけるのか?老後破産や生活保護をリアルに考える。

「退路を閉ざして自分を追い込む」というのは、甘ったれた自分を矯正するのに一番効果的な方法であることは間違いない。

自分を変えたいなら、まずは環境から変えよう。これしかない。

誰かにアドバイスをもらったり、自己啓発本を読んでも、あなたが同じ環境にいる限り意味がない。その時だけは「よし!やるぞ!」となるだろうが、数日すれば元通りになる。

こういうタイプの人間を変えるには、強制力が不可欠だ。

他人のアドバイスも自己啓発本もいらない。逃げ場がない環境に自分を追い込め。それだけで否応なく変化せざるを得なくなるから。

私は逃げ癖を治すために独立起業した

2度の転職を経て計3つの会社を辞めることになった私も、立派な逃げ癖マンだ。

飽き性という面もあり、一つのこと、一つの会社を長く続けられない。続けていくうちに必ずどこかに1つ2つの”ほころび”が見え始めて、それが日に日に気になりだしてやがて辞めたくなってしまう(ほころび1つない完璧な職場なんてこの世にないことはわかっていても)。

これはもう私が幼少期から末っ子として親に甘えた暮らしで培ってしまった頑丈な性格で、そんじょそこらの意識セラピーではもう治せないことを自覚していた。

だから私は、独立起業した。

退路を絶ったのだ。もう逃げられない。逃げたら明日食べる飯がなくなってしまうから、やるしかない。そんな環境に自らを追いやった。

そのおかげで、今ではいかなる意思決定や判断においても、自分の頭でしっかりと考え、分析し、決断することができるようになった。誰にも頼れない「環境」が私を強くした。

もう「なんか嫌だから逃げたい」とか思うことはないし、途方にくれて他人に「私はどうすればいいでしょうか?」と聞いたりすることはない。

甘い環境で育ってきた人間には、これくらいの負荷をかけてやらなきゃダメなんだろうと我ながら思うところである。

フリーターの逃げ癖解消は20代のうちに

フリーターの方の相談を色々と聞いていてよく感じるのは、「危機感が足りない」という印象だ。

なぜフリーターをしているのかと聞くと「なんとなくこうなった」という人が多いし、将来どうするつもりかと聞くと「不安だけど、とくに何をするべきかもわからないから続けている」という惰性的な感じが否めない。

逃げ回っていても心のどこかで「まぁフリーターでも生きていくことはできるしな」という考えがあるのではないだろうか? あるいは女性なら「最悪、女は結婚すれば大丈夫」と思ってはいないだろうか?

逃げ癖がついたのも「前も逃げたしな」という慣れがついてしまって、どこか危機感が薄れているからではないだろうか?

はっきり言うと、今の日本ではフリーターとして一生生きていくのは生涯賃金や年金を計算するとかなり厳しい。それは「一生フリーターで生きていけるのか?老後破産や生活保護をリアルに考える。」でも書いた通りだ。

フリーターでも余裕で生きていけるのは20代まで。フリーターのまま30代を超えると経済的にも精神的にもすり潰されていく。

危機感が足りない人は、実際にYahoo!知恵袋とかQ&Aサイトで「30代 フリーター」で検索してみるといい。実際の30代フリーターの悩み相談がズラズラと出てくるが、多くの人が人生詰んだ感じで「生きている意味がない」とか「死にたい」とか絶望を口にしている。

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「逃げ癖から抜け出せない」と客観的に自分の甘さを分析できているのなら、1年でも若いうちに自分を追い込んでクセを矯正した方がいいだろう。

今回の相談者は26歳だったが、26歳ならなおのこと、20代であればフリーターから脱出することはまだ難しくないので、動くなら1年も1日でも若い今のうちである。

下記の記事たちも参考に。

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