規制産業のメリットデメリット|崩壊中の年功序列が根強く残る業界とは

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日本でも「年功序列の崩壊」が叫ばれるようになって10年以上経ちますが、少しずつ成果主義を取り入れる企業が増えてきました。社会全体が変化するにはまだ相応の時間はかかりますが、この年功序列⇒成果主義の流れはもはや不可逆です。

仕事でデキる人間にとっては成果主義の到来は大歓迎でしょう。「年功序列は時代遅れ!クソ食らえ!」と言えば先進的ですし勝ち組っぽいです。

でも、

ぶっちゃけ、仕事があまりできない側の人間からしたら年功序列という仕組みは超ありがたいんですよね。だって、仕事ができなくてもエスカレーターで昇級していくんですから。年下のデキる奴に抜かされて、年下の上司が生まれる心配もない。

(できれば年功序列の会社で働きたい……!)

価値観の良し悪しは置いといて、そんな人が年功序列の会社を目指すのは全然アリです。この年功序列崩壊の流れのなかで、時代の変化に抗うように今も根強く年功序列が残っている会社・業界があります。

それは、「規制産業」です。

目次

規制産業に年功序列が残る理由

年功序列崩壊の主たる原因は、「グローバル化による競争の激化」です。今までは同じ日本国内のライバル達と戦っていればよかったですが、グローバル化により海外の猛者どもが容易に海を渡ってくるようになったので、否応なく世界と戦うことを余儀なくされています。

年功序列という保守的な仕組みでは能力ある人材が台頭することが難しく、生きるか死ぬか弱肉強食の成果主義で戦っている外資系企業や新興IT企業に到底勝てません。それでも世界と戦わないと喰われる時代です。「このままじゃ負ける……!」ということで日本企業もようやく成果主義に移行を始めているわけですね。

そんななか、外資や新規参入=ライバルが増えない・増えにくい特殊な業界があります。それが「規制産業」です。

規制産業とは法や権利に守られていて新規参入が容易にできない業界のことですが、もっと具体的に言うと「大手メディア事業」と「インフラ事業」が代表例です。あと少し規制はゆるいですが金融事業もそうですね。

<大手メディア事業>

  • テレビ局(免許事業)
  • 新聞(再販制度、記者クラブ)
  • 大手出版(再販制度)

<インフラ事業>

  • 電気・ガス・水道会社(東京電力など)
  • NTT(通信)
  • JR(電車)
  • ANA・JAL(航空)

<国内金融事業>

  • メガバンク(みずほ、東京UFJ、三井住友)

<その他、年功序列が残る業界>

  • 自動車産業
  • 重工業

”デカい製品”を扱う企業はトップダウン型が特徴で年功序列が維持されている。

これらの規制産業は、外資や国内新規参入といった”同業”のライバルが増える心配がない、または少ないです。

もっとも分かりやすいのはテレビ局ですね。テレビ局は免許事業であり、電波を使うために国の許可が必要です。なのでライバル(新しいテレビ局)が増えることがありません。喰うか喰われるかの競争がない「守られた場所」なので、年功序列でも潰れることがないのです。

(テレビがネットに喰われるなど、広い意味でのライバルはいますけどね。直接的な同業他社は増えません)

もちろん、全てが完璧な規制で守られているわけではありません。

大手出版は再販制度(定価でしか本を売ってはいけない制度)により業界が守られていましたが、Amazonという超巨大外資の侵攻に苦しんでいますよね。

ANAやJALも長らく航空会社では絶対の2強でしたが、格安航空会社が少しずつ増え始めてシェアが減っていくでしょう(実際にJALは一回経営破綻で死にかけましたしね)。

金融業界も規制緩和により、10近い銀行がメガバンク3行に統合された背景があります。

それでもこれらの産業は、他の産業に比べれば圧倒的に「守られている」と言えます。海外からも下からも強力なライバルが増えない故に、競争に負ける=潰れるリスクが非常に少ない。万が一潰れそうになったら国が助けてくれます。

なので安定度が高く、年功序列の賃金体系でも問題ないわけです。

今や希少とも言えるこうした古き年功序列型企業には、独特のメリットデメリットがあります。

 

年功序列会社のメリット

あまり聞こえは良くないですが、年功序列の良いところは「無理して仕事に燃える必要がない」ということです。

仕事ができるできないに関わらず、やることやっておけば年次が上がるにつれてしっかり昇給します。規制産業は平均年収も高めですし、労組も強いので簡単に解雇される心配もありません。

つまり、仕事ができない人でも入ってさえしまえば経済的・身分的には安泰と言えます。

「仕事できないから年功序列がいい」っていうのは確かに聞こえは悪いですが、何も間違ったことではないし合理的判断です。

仕事には、向き不向きがあります。誰もがビジネス一筋なわけではありません。

頑張っても要領の悪いタイプってのはどうしてもいます。

仕事に人生かけてるわけじゃない人も沢山います。

仕事はほどほどにして趣味を充実させたい価値観の人も沢山います。

仕事にどうしても興味が持てずモチベーションが上がらない人も沢山います。

こうした属性の人たちは、やれ「成果主義だ!」やれ「スキルアップだ!」やれ「イノベーションだ!」という意識高いビジネスのサバンナにいるともう疲れてしまうんですよね。(おれ、そこまで仕事に熱くなれないよ……)と。

そうこうしているうちに年下の有能なヤツがどんどん台頭してきて、どんどん抜かされていく。年下の上司に使われるハメになるし、仕事で成果が出せないから給料も上がらない……。俺には向いてない……。

そういうタイプの人にとっては、やっぱり年功序列という仕組みは魅力です。仕事自体は厳しくても、やることさえきちんとやれば振るい落とされる心配はないですからね。

会社が倒産するリスクも他と比較して非常に低いし、クビを切られることもそうそうない。年功序列が強固なほど終身雇用にもつながりますから、「この会社で定年まで働いていたい」という人には最高の環境だと思いますよ。テレビや新聞なんて新卒で入社して定年まで勤め上げる人大勢います。

ただ、ここまで安定しているからこそ、入社の競争率は高いんですけどね。でも入ってしまえば(ある程度は)安泰というのは今の時代の大きなメリットです。

年功序列会社のデメリット

安定という面ではメリットの大きい年功序列会社ですが、デメリットもめちゃくちゃ大きいです。

転職が意外と難しい

年功序列の会社は、その会社で一生添い遂げるならいいのですが、途中で転職しようとすると失敗するケースが目立ちます。

その理由は主に3つ。

  1. 身につくスキルが限定的
  2. 業界全体の雇用の流動性が非常に低い
  3. 自分の理想と市場価値が乖離しやすい

それぞれ説明します。

身につくスキルが限定的

大手企業になると、社員の数だけ一人一人の業務内容は細分化されます。しかも年功序列の規制産業だとその会社独自のカルチャーが非常に強いため、そこで身につくスキルは「そこでは通じるけど、他社では通じない」という汎用性の低い限定的なものにどうしてもなってしまいます。

定年まで勤め続けることができれば問題ないですが、いざ事情が変わってアラフォーあたりで転職しようとすると自分のスキルが自社でしか使えない代物であることを知って愕然とします。

業界の雇用の流動性が低い

身につくスキルが限定的なので、もし転職するなら同業他社しかありません。しかし同業他社もみんな会社にしがみつく体質なので雇用の流動性が低く、中途採用の「空き」がなかなか出ません。

業界の外へ転職しようにもスキルが使えなくて厳しく、業界内で転職しようにも中途採用の椅子が少なすぎて厳しいのです。

自分の理想と市場価値が乖離しやすい

規制産業 & 年功序列という温室育ちの社員は、規制に守られているゆえに平均年収が高いけれども、そのぶん「競争」がないために能力はなかなか磨かれません。頑張らなくても倒産しないからです。

つまりこう言ってはアレですが、全ての業界を見渡しても「もっとも実際の能力と年収が見合っていない人たち」と言えます。これは間違いありません。

例えばテレビ局や新聞社は日本最高レベルの高給取りですが、給料が高いのは「競争に勝っている=能力が高い」からではなく、単純に「規制に守られている=ライバルが増えない」からです。

しかし人間ですから、年収が高い俺 = 超エリートで優秀と思いがち。しかしいざ転職エージェントに相談すると、「あなたの経歴スキルだとこの辺りどうでしょうか」と今より年収が下がる会社ばかり紹介される。

「いやいや、年収下がるじゃん!」

と反論しても、

「いえいえ、今の会社が貰えすぎているだけで、あなたの実際の市場価値はこんなものです」

と返される。

でも高給取りエリートで人生きていますから、グレードダウン転職なんてなかなかプライドが許さない。結局「それなら今の会社でいいわ」となる。

つまり、規制産業の高給取りほど実際の能力と市場価値が乖離しているケースが多いので、転職しようとするとグレードダウンするケースが多いのです。

で、「転職はないわ。今の会社がやっぱ最高だわ」となるので余計に今の会社にしがみつく人が増える ⇒ 雇用の流動性が生まれない ⇒ 転職が難しくなる

という負のループです。

(とはいえ、本当に優秀な人は目先の年収にこだわらないので、グレードダウンしても将来性のある企業に転職するか独立起業するんですけどね。結局は他へ行けない・しがみつきたい無能〜平凡ばかりが残って年功序列で上へ上がって行くので余計に地獄と化すわけです)

その他、大企業出身者の転職事情については下記記事でも詳しく書いています。

「無能な上司」がうじゃうじゃいる

年功序列は実力による競争が少ないので、仕事ができない人間が役職についているのは当たり前。「無能な上司」が死ぬほど沢山います。

明らかに自分より仕事ができない上司のもとで働くのがどれだけ苦痛か。想像するのは難しくないでしょう。

優秀な人ほどこれに耐えられなくて辞めていきます ⇒ 残った優秀でない人が年功序列によって昇格していきます ⇒ 無能な上司が大量生産されます。

以下、負のループです。

村社会的な「伝統」や、陰湿な「体質」がある

全ての会社がとはいいませんが……

規制産業というのは長年守られた中で商売しているので、往々にして村社会的な性質が強いです。当然「伝統」という理由で非効率な慣習が残っていたり、村社会特有のイジメ気質というか陰湿な体質がはびこりやすいです。

体育会系と言えば聞こえはいいですが、中では中学生レベルのイジメが平気で横行していたりします。銀行とか新聞マスコミとか特に。本来ならそうした足を引っ張る所業は競争によって自然淘汰される運命なのですが、いかんせん競争がないので「伝統」としていつまでも消えません。

雇用の流動性がないので、同じ空間で働く顔ぶれも長年変化がなく言わば学校の教室と同じです。いじめは教室という閉鎖的空間で起こることが最も多いですが理屈は同じ。しかも無能上司が多いとなれば陰湿さが滲み出るのは自然の摂理です。

人間関係に消耗して転職しようにも、上記の理由でなかなか上手くいかない。そうこうして耐え続けているうちについに精神が壊れ……となるケースも。

 

【まとめ】年功序列の会社は相性の合う合わないが命

今なお年功序列を維持する会社の多くは、伝統的な大企業です。その業界・会社ごとの独自のカルチャー(企業体質)が非常に強いのが特徴です。

確かに経済面や社会的地位としては安泰安定なので年功序列を好む人にはいいですが、体質が合わずに精神が崩れては元も子もありません。

こうした会社はカルチャーに合う人にとっては天国ですが、合わない人にとっては地獄なんですよね。概ね体育会系色が強く精神論が飛び交うイメージ。そうした気質に合うか合わないかが重要です。

【おまけ診断テスト】自分の「才能」に気づいていますか?

仕事ができるビジネスマンと出来ないビジネスマンの差は、意外と「自分の才能・資質を知っているかどうか」だけの差だったりします。

仕事ができる人ほど「自分が得意なこと」を仕事にし、仕事ができない人ほど「自分が好きなこと」を仕事にしようとします。

仕事が非常にできる2割の人間は、自分が得意なことを仕事にしている人。

仕事を普通にこなす6割の人間は、自分が得意なことを仕事にしていない人。

仕事ができない2割の人間は、自分が苦手なことを仕事にしている人

「好きなこと」と「得意なこと」は違います。残酷なほど違います。一流と三流を分ける海より深い隔たりがあります。

世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシは、FW(フォワード)というゴール前20m四方のエリア内でのみ世界最高の選手でいられます。彼は誰よりもディフェンスをしません。なぜか? その仕事場以外では平凡な選手だからです。

つまり「仕事ができる人間」とは、「得意な場所で、得意な仕事をしている人」なのです。

あなたは、自分の才能がどこに向いているのか把握していますか? 本当はドリブルやシュートが得意なのに、なぜかディフェンスポジションで仕事をしているせいで「仕事ができない人間」になっていませんか?

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  • 仕事がデキる人 = 得意なことを仕事にしている人

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