社会人経験とは何か|なぜフリーター・アルバイトは社会人じゃないの?

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高卒あるいは大卒からずっとフリーターをしている人にとって、「社会人経験なし」という言葉は重くのしかかります。

日本社会では残念ながら、

社会人経験=正社員経験

とされるケースが非常に多いです。

アルバイト・フリーターは何年・何十年と一生続けても「社会人」とすら見なされない。なんとも納得いかないように思えますよね。

「正社員がそんなに偉いわけ?」とすら思ってしまいます。

この記事では、

なぜアルバイトフリーターは「社会人経験」と見なされないのか?

社会人経験なしのアルバイトフリーターが正社員に就職するにはどうすればいいのか?

といった点を焦点に考えていきます。

目次

本当の意味での「社会人経験」とは?

実は、正確な意味での「社会人経験」とは正社員経験のことではありません。社会人経験の本当の意味は、「学校を卒業してから仕事に従事した経験」を指します。

つまり、高校や大学を卒業してからアルバイトとして仕事に従事した経験も、本来であれば社会人経験とみなされるはずなのです。

しかし、実際の採用現場ではほとんどの場面で「社会人経験=正社員経験」として扱われています。募集要項に「要社会人経験」や「社会人経験必須」などと書かれていれば、それは基本的には正社員経験がないと相手にされません。

それなら最初から「社会人経験」じゃなくて「正社員経験」と書けばいいのに……と思わずにいられません。

ただし、「社会人経験」の解釈はあくまで企業によります。全ての会社がアルバイトフリーターを「社会人経験なし」として一律にはねのけるわけではりません。

なぜフリーター(アルバイトやパート)は「社会人」じゃないの?

企業の求める社会人(=正社員)とアルバイトの大きな違いは、大きく下記2つです。

  1. 仕事における責任の有無
  2. 社会常識・マナー・スキルの有無

この2つが企業の言う「社会人」の要件であり、これが満たせないためフリーターは「社会人」とみなされにくくなります。

責任の有無

責任の有無というのは言葉のままですが、やはりアルバイトと正社員では責任の重さが違います。いくらバイトリーダーとして管理職的な立ち位置にいたとしても、いざ責任を取るのは社員です。ここに決定的な違いがあります。

責任の重さはそのまま仕事に対する姿勢に直結しますし、企業としても責任を持った仕事をしたことがない人に大事な商品を託したくはありませんからね。

フリーター歴が長い人は、仕事の責任のなさゆえ「何かあったら辞めればいいよね……」という考え方が染み付いてしまっている人が多いのも確かに事実です。いわゆる逃げ癖というやつですね。

そういった人に、逃げの許されない正社員の仕事は任せられないと考えるのは当然ですね。

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最低限の社会人スキル

もう一つは、最低限の社会人スキルです。

  • 正しい敬語の使い方
  • ビジネスメールの打ち方
  • 名刺の渡し方
  • 最低限の社会常識とマナー
  • エクセルやワードなど、最低限の書類スキル

などなど、アルバイトやパートではこうした基本を叩き込まれることがそうありません。

新卒社員であれば、最初に「研修期間」を設けてこれらを短期間で叩き込みます。しかし中途採用の場合は基本的に即戦力採用なので、研修コストをかけたくありません。なので、これらは身につけているのが最低条件となります。

これが「社会人経験必須」という項目にあたるわけですね。

社会人経験なしのアルバイトフリーターは、正社員就職が無理なのか?

社会人経験がないからフリーターは正社員になれないのかというと、そんなことは全くありません。社会人経験なしのフリーターでも正社員就職は可能です。実際にフリーターから正社員になっている人は毎日ごまんと出ていますからね。

しかし当然、正社員⇒正社員のような正面突破ではなかなか難しいのも事実です。フリーター就職には、フリーターなりのアピール方法・攻め方が必要になります。

社会人経験なしのフリーターが正社員就職するために絶対必要なことが3つあります。

【1】バイト経験でもアピールできるポイントを必ず作る

アルバイトだからって、経験やスキルが全く身につかないわけではないはずです。アルバイトと一口に言っても職種や内容はピンキリで、軽作業のみのバイトもいれば、ほとんど社員と変わらない仕事をしてきたバイトもいるはずです。

バイトリーダーとして現場をまとめてきた経験、事務仕事によってオフィスソフト使った書類作成を完璧にこなせるスキル、取引先の正社員とも対等に付き合いや交渉ごとをした経験などなど……そういった点を評価してくれる会社もあります。

なので、

  • 即戦力として通用する(とアピールできる)スキルや経験
  • 最低限の社会人マナーは備わっている(とアピールできる)経験

この2つ、あるいは最低1つでもアピールできるものを持っておけば、企業にもよりますがフリーターでも道は拓けます。逆に、このどちらもアピールできなければ採用は限りなく不可能でしょう。

※後述しますが、何かスキルをつけようと中途半端な資格をとることに時間を費やすくらいなら、1年でも若いうちに就活した方が圧倒的に良いです。

【2】高望みをしない

本来いまの日本社会は、人口減少による若手労働者不足が深刻化しており、2017年1月の調査では日本企業の43.9%が人材不足に悩まされています(ソース:帝国データバンク)。

つまり、実は日本の約半数の会社は若手人材を今まさに欲しているのです。

なのになぜ「フリーターは正社員になれない」なんて、さも就職難のような風潮が強いのかというと、簡単に言えば”みんな高望みしすぎだから”です。

日本には約420万の会社が存在しますが、そのうち大企業は1%にも足りません。約50%の会社は人手不足なのに、求職者のほとんどが1%以下の人気企業に殺到してしまうために就職難が生まれるのです。

※ちなみに、1:99の比率は企業数での比率です。従業員数の比率でいうと、大企業勤務が約30%・中小勤務が70%です。

1%の知名度の高い企業ばかりに目を向けずに、その下に無限にある中小企業にしっかり視野を広げれば、フリーターでも採用してくれる企業は沢山あるということです。

誰も知らないような中小企業というとブラックなイメージばかり目立ちますが、実は知られていない優良なホワイト中小なんて腐る程あります。

つまり、フリーターの就職先がないというのは、ただ”知らない”というだけです。

【3】転職エージェントを利用すること

フリーターの就職活動は、一人単独で行うのはかなり厳しいです。なぜって、企業の情報なんてどう探せばいいのか、何を見てどう判断すればいいのかなんて分かりませんよね?

要するに、”目利き”のようなことがまるでできないので、

  • 名前を聞いたことある企業ばかり応募して見事に全滅
  • 知らない企業にテキトーに応募して受かったけど入社後の実態に落胆する

といった典型的な失敗パターンに終わってしまいます。

なので、社会人経験ゼロのフリーターから就職する場合は必ず、フリーター就職に強い転職エージェントを利用しましょう。

転職エージェントとは、簡単に言うと求職者の就職活動をサポート・バックアップしてくれる転職コンサルタントのことです。

  • 転職や就職の相談
  • 求人企業の紹介や推薦
  • 履歴書の書き方や面接指導
  • 企業との交渉

などなど、就職成功のためのあらゆるサポートを無料でしてくれるサービスです(求人企業がお金を払う仕組みのため、求職者側にコスト負担は一切なく無料で使えます)。

転職エージェントというと今までは正社員転職のイメージが強かったですが、近年は深刻な人手不足で「フリーターでも積極的に採用したい」という企業が急増しているため、フリーター専門の転職エージェントが多数立ち上がっています。

公式HP

例えば上記は20代フリーター向け就職支援サービスの最大手「 ハタラクティブ 」ですが、利用者のほとんどが20代かつ、半数以上が正社員経験なしです。

それでも1000件を超える未経験OK求人を揃えており、就職率内定率は80%を超えています。

こうした転職エージェントは民間企業がビジネスで行なっているものなので、ハローワークのようなお役所仕事とは似て非なるものです。ハローワークのおじさんではなく、就職市場のプロコンサルタントがバックアップしてくれるので、サービスレベルは天と地ほど違います。

フリーターから正社員就職するなら、こうしたエージェントのバックアップなしでは厳しいでしょう。無料で使えるサービスなので必ず利用しておきましょう。

いきなり履歴書や面接というわけではなく、まずは気軽に無料相談してみることをおすすめします。

⇒ハタラクティブに相談してみる(無料)

20代フリーターが利用すべき転職サイト

もっと詳しく20代フリーターの正社員就職で利用すべき転職サイト・転職エージェントまとめ

 

「社会人経験なし」を資格取得でカバーしようとするのは悪手

社会人経験がないマイナス点を、資格を取得することでカバーしようと考える人が非常に多いですが、この考えは捨てた方が良いです。

まず中途採用市場において、資格の有無はビックリするほど評価されません。ましてや、実務経験を伴わず「資格だけ持っている」状態なんて何の意味もありません。

そんな資格のために1年間勉強するくらいなら、1年でも若いうちに就活した方が絶対にいい。とくに20代における1年の若さは、資格なんかよりずっと大きく貴重な価値を持っています。

関連記事転職で資格なしはダメ?資格が有利なんて幻想を抱いている方がNGな理由

就職市場で評価されるのは基本的に「結果」オンリーです。資格の有無よりも、何か語れる結果や成果1つの方が圧倒的なパワーを持ちます。アピール材料として資格の勉強をするくらいなら、その時間を今の職場で何かひとつ「語れる」ような結果や成果を出すことに使った方がよほど有効です。

20代の1年は本当に貴重です。
1歳年を重ねるごとに可能性の道幅は急激に狭くなっていきます。

正社員就職を目指すなら、まず優先すべきは1年でも若いうちに勝負をつけることです。一度正社員になってしまえば、もう「社会人経験なし」の劣等感で転職に悩むことはなくなりますよ。

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まとめ

にしても、「社会人経験=正社員経験」とする日本の正社員信仰にはちょっと辟易としますよね。普通に「正社員経験」という語句を使えばいいのに……と思わずにはいられません。

「社会人経験=正社員経験」とするとアルバイトやパート以外にも、個人事業主やフリーランスの人も「社会人」じゃないのか? となってしまいます。もちろん、そんなわけがない。

アルバイトだって、派遣だって、フリーランスだって、しっかり社会的事業に従事し、収入を得て、納税しているわけで、立派な社会人ですよ。

まぁ語句の意味は置いておいて、社会人経験がないフリーターが就職において不利になる点は紛れもない事実です。

ただそれでも、不可能なんてレベルでは全くありません。20代であればなおのこと、余裕で正社員の道は残されています。まずは先に紹介した転職エージェントの無料相談で話を聞いてみることから1歩を踏み出しましょう。

20代フリーターが利用すべき転職サイト

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