転職で資格なしはダメ?資格が有利なんて幻想を抱いている方がNGな理由

私は会社員時代に採用担当をしていた経験があるのですが、「資格信者」を結構見かけることがありました。

「資格信者」と言っても、資格を50個も100個も取っている人ではなく、資格というものに対して以上に高い期待をしている人たちです。

こういう人たちの特徴として、「転職で有利にするために資格をとる」という何ともコスパの悪い行動を取りがちです。

まずはっきり言っておくと、転職市場において「資格」というのは期待はずれなほどパワーを持っていません

もちろん資格にもピンキリあるので一概には言えないですが、少なくとも「転職で有利にするために」という意気込みで取れてしまう程度の資格は、転職ではほとんど効力を持たないでしょう。

資格なしを不安に思う人も多いですが、むしろ採用側からすれば「資格持っていれば有利」と安直な考えに囚われている人の方が不安です。

みんなが求めがちな「資格」って実はそこまで重要ではないし、むしろ逆効果になることもあるよって話をツラツラと書いていきます。

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転職市場で評価されるのは資格ではなく実務経験である

まず第一にですが、転職市場というのは基本的に「キャリア採用」であり一番求められるのは即戦力性です。まだ20代半ばの若手ならポテンシャル加味で評価されることも多いですが、キャリア採用では基本的に、

  • 今何ができるか?
  • 今まで何をしてきたか?

この2点でほとんどの評価が決まると思っておいた方がいいです。一言で集約すれば「実務経験」というやつです。

医師や弁護士など超専門的な資格を除いて、巷に溢れる資格というのは確かに「その分野について”知識”がある」という一定の証明にはなるのですが、果たしてそれが”実務”として成果を出せるのかという証明にはなり得ません。

「知っている」だけで評価が貰えるのは新卒までです。

転職においては「知っている」だけでは足りず、それで「成果が出せる」ことが前提です。実務経験がないのに資格だけ持っていても、それが評価されることは期待できません。

むしろ資格がマイナス評価になることも?

資格は「持っていて損はない」なんてこともありません。むしろ、自身のキャリアと一貫性のない資格をいくつも取っているとマイナス評価を食らう可能性もあります。

自身のキャリアや専門性を高めるための資格であればもちろん評価対象ですが、キャリアと一貫性のない資格をアレもコレも取っているような「資格取得が目的化している」タイプの人は、キャリアにビジョンを持っていないとしてマイナス要素になりかねません。

(資格マニアが悪いわけでは決してなく、あくまで転職市場でそう評価される可能性があるということ)

もし今から転職を有利に進めるために資格取得を検討しているとしても、それは必ず今までのキャリアをバックアップする資格であるべきです。そうでないジャンルの資格を勉強するくらいなら、その時間と労力を今の仕事にあてて現職で一つでも多くの成果を挙げた方が転職ではよほどアピール要素になります。

資格はキャリアの視野を狭めてしまうデメリットにもなりかねない

サンクコスト(埋没費用)」という言葉があります。
これは簡単にいうと「もうどうやっても戻ってこない費用や労力」のことで、この戻ってこないサンクコストを捨てる決心をせずそれ以上の行動を続けるべきではない……という教訓によく使われます。

例えば1800円払った映画が超つまらなかったとき。本来ならば時間の無駄だからサッサと劇場を出るべきなのに、人はどうしても「でも1800円を払ったんだから……最後まで観なきゃもったいない」というサンクコスト(この場合はもう戻ってこない1800円)に縛られ、貴重な時間を無駄にしてまで観賞を続けてしまいます。

人は、それまでかけた費用や労力が無駄になることが許せない生き物です。そのため「頑張って取った資格」もサンクコストとしてその人のキャリアを縛りかねません。

「あれだけ頑張って取った資格なんだから」

と資格(サンクコスト)に固執して、その先のキャリアを自由に選べなくなってしまいます。より良い新たな道があったとしても、「せっかく取った資格が無駄になるのは嫌だから」という理由で新しい道も閉ざしてしまうんです。

例えば、公務員試験に落ち続けて30歳近くになっても諦めきれなくて勉強を続けている公務員浪人もその典型ですよね。本来であれば切り替えて民間に就職した方が良いとしても、「今まで費やした時間を無駄にしたくない」という一心で無謀な戦い辞めることができなくなります。

経済学では本来こうした場合、その時点でサンクコストを諦めて潔く撤退し、新しいスタートを切るのが正しいとされています。もう戻ってこないコストに縛られて、負け戦を続けるべきではないと。

下手に多大な労力をかけて資格を取ってしまうと、その先のキャリアパスがどうしても「資格ありき」になるので、視野を狭めてしまう可能性があることも理解しておいた方が良いですね。

まとめ

個人的な意見ですが、資格というのは業務上必要なもの以外は取る必要ないんじゃないかとすら思っています。

業務上必要というと医師や弁護士などは当然として、例えば一級建築士資格を持っていないと業務上○○ができないとか、業界体質的に○級資格を持っていないと仕事が貰えない、団体に属せない……とか。

そういった、「持っていないと仕事上不利になる」性質の資格であれば取るべきだとは思いますが、そうでない資格なんてどうせ数年後には取ったことすら忘れてるレベルになるんじゃないかと。

その程度の資格ならいくら持っていても転職で有利になることなんてそうないですし、その時間と労力を自身のキャリアをバックアップするような成果や経験につなげた方がよほどコスパ良いですし、転職でも評価されるんじゃないでしょうか。というお話でした。

(資格マニアで仕事できる人見たことないですしね……笑)

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【おまけ】転職エージェントを上手く利用していますか?

転職を成功させるのに欠かせない存在である「転職エージェント」。求職者側は無料で使い倒せるサービスなので利用している人が多いと思います。

ただ、以外と多くの人にありがちなのが、最初から大手1社のみに限定すること。

転職エージェントというのは結局は担当者との1対1の関係なので、「どのエージェントか」よりも「どの担当者か」の方が極めて重要です。

せっかく無料で使えるので、最初は少し時間をかけてでも複数のエージェントに出向いて多くの担当者に会い、なるべく理想の担当コンサルタント探しに力を入れましょう。

同じ大手エージェント内でも、中にはとびきり優秀な人もいればクソみたいに無責任な人もいます。誰に当たるかは運の要素もあるので、最初から1社に限定するのは悪手です。

(同じエージェント社内でも担当者の変更をお願いすることはできますが、やはり「担当変えてくれ」とは言いにくい空気はあるので……)

転職エージェントは最初5社程度は登録しておき、実際に使ってみて感触良さげな担当者の数社に絞ってお世話になるのが良いかと思います。中でも下記の大手4社は求人数が圧倒的なので必ず利用しておきましょう。

私の経験上、レスポンスが早いエージェントほど質が高いです。なので最初に10社くらい登録してみて、レスポンスが早かった5社に絞る……みたいなやり方でもOK。

「レスポンスの早さ」は各エージェントのやる気度や姿勢が最も如実に現れてくるので、転職エージェント選びの指標としておすすめです。

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