フリーターが東京で一人暮らしは可能?審査は通るが貯金はできない

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フリーターでも一人暮らしがしたい or している人は多い。学生時代から東京に住む私の経験上、出会ったフリーターの7割以上は一人暮らしをしているくらいだ。

  • フリーターでも20歳過ぎたら独立したい
  • 実家暮らしは世間体辛くて肩身がせまい
  • 実家を出て、上京してバイトしたい
  • 一人暮らしして、異性を家に呼ぶのが夢

などなど、一人暮らしをしたい理由は色々あるだろう。

とはいえ。とはいえフリーターである。

  • 不安定な身分だし家を借りれるのかどうか? 
  • 家賃相場はどのくらいの家が妥当なのだろうか?
  • フリーターが一人暮らしをして貯金は貯められるのだろうか?

などなど、不安な点は挙げればキリがないだろう。

この記事ではそれらの疑問が解消できるよう、「フリーターが東京で一人暮らしできるか?」をテーマに情報をまとめていく。

ちなみに、私も一時期(会社を辞めたあとの短期間だが)、フリーター状態で一人暮らしをした経験がある。その感想を先に言うと、「贅沢はできないが一人暮らしは可能。ただ貯金はできない」といった感じだった。

目次

フリーターでも一人暮らし(賃貸)の審査に通るのか?

まず第一にフリーターが心配する点は「審査」だろう。フリーターは社会的信用が低いから家を借りられない……と思っている人も多いが、実際にはフリーターでも家を借りることは問題なく可能である。

ただ、もちろん誰でも通るわけではない。
審査で見られる点はいくつかある。例えば以下のような項目だ。

賃貸審査のチェック項目

  • ある程度、安定した収入を得ているか?(年収200万あると良い)
  • バイト先の企業の属性・規模感など
  • 保証人の有無(ほぼ必要)

この3つの点で一定の信用性があれば、フリーターでも(収入レベルに見合った)家は借りられるだろう。

1. 安定した収入があるか?

一番大事なのは「安定収入」であるが、フリーターの収入についてはアバウトなケースが多い。正社員と違ってバイト代は毎月違うし、正確な年収を把握しているフリーターは少ないだろう。去年の年収と今年の稼ぎ具合が全然ケースもザラだ。

そのため、フリーターが申し込み用紙に書く年収は「大体の数字」でいいのだが、不動産屋からすると家賃5〜6万程度の家を目安として「年収200万程度」は欲しいようだ。

フリーターの年収はあいまいな(何とでも言える)上に、不動産会社も基本的に契約させたい立場なので、年収を”やや盛って”審査に流す不動産屋も結構いる。

例えば正直に「年収160万」と書いたら、不動産屋の担当者が「一応200万にして申し込んでおきますね〜」という具合だ(本当にあるのだ)。まぁそれで通るならフリーター側には問題ない。

ちなみに、本当に年収200万くらいしっかり稼いでいる場合、過去半年〜1年分くらいの通帳コピーを「証拠書類」として提出して継続収入をアピールするのも一つの手だ。不動産の担当者に渡せば、追加書類として審査機関に渡してくれる。劇的に効果があるわけではないが、少しでも信用を得られれば渡しておいて損はない。

 

2. バイト先(勤務先企業)の社会的属性や規模感

バイト先が一部上場企業のような大手企業だと、例えば個人事業のお花屋さんでのバイトよりかは、信頼性を担保しやすい。セブンイレブンでバイトしていて突然倒産したり給料が払われない、なんて事態が起こる可能性は低いからだ。

「勤務先」の欄には一応、経営母体の社名を書くので、そこに大企業の名前が入るのも見栄えが良い。例えば居酒屋バイトでも、バイト先の店名ではなく、経営母体の本社の名前を書いた方がいいだろう。

また、社会的な属性も大事で、例えば水商売系のバイトなんかは審査に通りにくくなる。

審査時にはバイト先への在籍確認(※)がある場合もあるので、あらかじめバイト先の社員に伝えておくといいだろう。

(※)申込者本人が本当に書類記載の企業でバイトしているかを確認するため、審査会社がバイト先に在籍を確認する電話を入れること。

3. 契約に保証人は必須

フリーターの場合、賃貸契約に保証人が必須になるだろう。むしろ、しっかりした保証人がいるからこそ、本人の年収は200万でも150万でもまぁOKみたいな雰囲気になる。

当然だが、保証人は親にするのが最適である。

東京の家賃相場は? フリーターの一人暮らしに最適な安いおすすめスポット

審査の不安材料は消えたとして、続く問題は「どこに住むか」だ。

はっきり言って、東京の賃貸相場はめちゃくちゃ高い!

私は昔から東京なのでそれが普通だが、たまに地方都市のマンションを検索すると(同グレードの物件なのに)家賃の安さにビビることがある。それほど、東京の家賃は地方に比べて高い。

一般的に「家賃は月収の3割以下に抑えること」と言われている。正確には“手取り”の3割まで、だ。

なので、フリーターの月収(手取り)が月15万〜18万くらいだと仮定すると、家賃は5万〜6万程度がいいところ、7万以上になると生活が苦しくなるラインだ。

フリーターが東京で一人暮らしする際のモデル物件

まずざっくりとしたイメージだが、月収15万前後のフリーターが東京で一人暮らしに選ぶ家としては以下のような感じの物件が良いかと思う。

月収15万フリーターの家

  • 家賃5万〜6.5万
  • 木造か軽量鉄骨のアパート
  • 6〜8畳の1Rか1K
  • ユニットバス(バストイレが一緒)
  • 築15年くらい
  • 駅から徒歩10〜15分

全体平均としては、このくらいのグレードの物件を探したいところ。下手に風呂なしアパート(○○荘みたいな)ボロ物件にせずとも、現実的にフリーターでもこのくらいの物件は全然イケる。

もちろん、どこかの項目をさらに妥協することで、どこかの項目をグレードアップすることは可能だ。

東京の平均家賃相場|安い狙い目の街はどこか

不動産サイト「HOME’s」の情報を元に、東京の主要地区の家賃相場を「高い順」にまとめてみた。

調査対象は、一人暮らし向けの1R、1K、1DKのマンション/アパートである。

市町村 平均の家賃相場
港区 12.4万円
千代田区 11.5万円
渋谷区 10.7万円
中央区 10.6万円
目黒区 9.9万円
新宿区 9.6万円
台東区 9.4万円
文京区 9.4万円
品川区 9.0万円
江東区 9.0万円
豊島区 8.6万円
墨田区 8.3万円
世田谷区 8.1万円
大田区 7.9万円
中野区 7.8万円
荒川区 7.8万円
武蔵野市 7.7万円
北区 7.6万円
杉並区 7.5万円
板橋区 7.1万円
三鷹市 6.7万円
練馬区 6.7万円
江戸川区 6.6万円
足立区 6.5万円
葛飾区 6.5万円
立川市 6.2万円
町田市 5.9万円
八王子市 5.0万円

これらの平均相場は、およそ学生または独身会社員向けのマンション/アパートが牽引している。なので、上記のモデルケースであげたようなフリーター向け物件はこの平均グレードより一段下になるだろう。

 

安さ重視の23区外なら武蔵野市か三鷹市がおすすめ

住むエリアは勤務先にもよるだろうが、当然ながら都心から離れるほど家賃は安い。安さ重視で選ぶなら23区外をターゲットにした方がいいだろう。

個人的な意見として、23区外で選ぶなら「武蔵野市」か「三鷹市」がおすすめ。住みたい街ランキングの王者「吉祥寺(武蔵野市)」および近辺でありつつ、フリーターモデル物件のようなアパート6万前後も探せば十分にある。

ただ、まんま最寄り駅「吉祥寺」にすると、【徒歩15分】【1K6畳】【ユニットバス】でも7万円を超える物件が多い。それなら、中央線で一つ隣の「三鷹(三鷹市)」か、あるいは井の頭線でいくつか都心側に戻って「久我山」「永福町」あたりの方が相場5000円〜1万円くらい下がるだろう。

中でも「三鷹」は人気駅ランキングTOP3に入る人気エリアだし、家賃相場も東京では中くらい、中央線で中野や新宿まで1本だし、中央特快(超早いやつ)も停まる駅なのでかなりおすすめである(ちなみに隣の吉祥寺は中央特快が停まらない)。

(三鷹駅前)

他では、八王子や立川、町田といったエリアも知名度があるが、個人的にはちょっと都心から遠すぎる。そのぶん家賃相場は安いので、都心に行く用がないのであれば検討して良いと思う。

 

23区なら杉並区、墨田区あたりはおすすめ

23区を選ぶからには、少なからず東京の「都会さ」が譲れないのだろう。そうなると、都心と家賃のバランスから個人的におすすめなのは「杉並区」か「墨田区」だ。

杉並区は一般的にブランドイメージがあるものの、それは新築マイホーム市場の話。賃貸市場としては都心から若干離れるのでイメージほどは高くはない。都心から離れるとはいえ、中央線や井の頭線を使えば30分もかからず新宿・渋谷に出れるので、電車移動が前提なら利便性は高い。

具体的には、「高円寺」「西荻窪」「高井戸」「久我山」あたり。杉並区らしい住宅街だが、人気エリア吉祥寺へは電車で数駅だし、自転車でも行けるので都会を楽しむこともできる。吉祥寺ならバイト先も腐るほどあるし、オシャレ感の聖地なのでフリーターには最高ではないだろうか。

 

一方の墨田区は、杉並区とは都心を挟んで逆方向、東京の東側だ。

古くからの下町っぽさが残っていて家賃相場がそれほど高くつかない上に、近年は東側最大の繁華街である「錦糸町」がスカイツリー効果のおかげで急成長しているので、都会感がどんどん発展している。隅田川花火大会など地元愛も強いエリアなので、季節ごとのイベントを楽しむにも最適である。

(繁華街やビル群からスカイツリーも望める錦糸町の風景)

先に挙げた杉並区エリアより若干都会から離れるが、副都心線や中央線で都心へは1時間もかからず出れる。

錦糸町に徒歩・自転車圏内のエリアに住めば、錦糸町を中心にオシャレ店舗でバイトもできるし都会感も楽しめるので都心に出るまでもない。

 

西の「吉祥寺」か、東の「錦糸町」。
フリーターでも十分住めて都会感も満喫するとしたら、この2箇所の「周辺エリア」がおすすめである。

一人暮らしのフリーターは貯金できない

最後に貯金について。結論から言ってしまうと、一人暮らしのフリーターが満足に貯金するのはかなり難しい。

フリーターの平均年収は150万〜200万程度とされている。月に換算すると1ヶ月あたり15〜17万円程度の収入になる計算だ。では、東京(のそれなりの家=上述のモデル物件クラス)で一人暮らしするとして、生活費はどの程度かかるだろうか?

過度な節約は抜きにして、”それなりにストレスなしに”暮らすことをベースに試算してみると……

東京一人暮らしの生活費(仮)

  • 家賃:6万
  • 食費:4万
  • 光熱費:6000円
  • スマホ代:6000円
  • ネット代:4000円
  • 国民年金:1万6000円
  • 国民健康保険:8000円
  • 遊びや買い物費:2万円

=合計16万円

以上のような”それなり”の生活をしても月16万円程度は必要になる。年収150〜200万のフリーターならギリギリ収まるか下手したら赤字というレベルだ。これに加えてクレジットカードの返済や奨学金の返済などがあると、さらにやりくりは厳しくなる。

まだ20代のフリーターは国民年金や国民健康保険料を親に払ってもらっている人も多いので、その辺は浮くかもしれない。また食費に関しては飲食店でバイトして賄い(まかない)に頼れば1〜2万は削減できるだろう。

それでも、毎月の娯楽費(遊びや買い物のお金)を月2万円とかに抑えないと貯金は厳しい。1回の飲み会の誘いすらお金の心配をしないといけないほどギリギリのやりくりになる。

調査によると、フリーターの約7割は貯金50万円以下だそうだ。家賃の高い東京で一人暮らしする場合、節約するにも限度があるので、貯金するなら支出を抑えるより収入を増やすしかない。

フリーターが少しでも貯金を貯める方法は下記記事にまとめているので参考にしてほしい。

 

まとめ

以上のように、フリーターが東京で一人暮らしするというのは、贅沢しなければ可能である。審査も基本的に月10〜20万程度の収入を稼いでいて、かつ保証人が付いていれば通らないなんてことはない。ただ、贅沢に暮らしたり貯金を貯めるなどはかなりハードルが高くなる。

毎月がギリギリのやりくりになるので常にお金の心配が尽きないし、飲み会や遊びに行くのも常にお金の残高を気にするストレスを味わうことになる。そこへ怪我や重い病気でもしようものなら金銭的に破綻しかねない。

フリーターが一人暮らしするということは、毎月が口座残高とのストレスフルな戦いになることは覚悟が必要である。

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